今年も弁護士就職難

2008年2月19日

先日,岡山弁護士会で61期生対象の事務所説明会が開催された。50名を越える修習生が参加し,これに対して8事務所のみがアピールしたようであった。今年も昨年以上の就職難が予想される。苦労して,司法試験に合格したものの事務所に就職することができない弁護士ができそうという厳しい状況がある。

私は,場合によっては採用しても良いと考えている。しかし,まだ決断しかねているのである。一応,採用予定事務所としてエントリーしているので,次々と司法修習生から面接希望の連絡がはいってくる。弁護士会は,ひとりもあぶれることなく就職を確保できるよう最大限の努力をしなければならないと思う。私自身で言えば,私と同じような気持ちで弁護士の仕事のできる若者を育ててみたいと思っている。そんな人とであれば,一緒に仕事をしてみたい。

昨年秋に開催された中弁連大会で,弁護士人口削減決議がなされた。こうした就職難の実態を理由とするものであった。私は,この決議そのものには反対した。論議の方向がまちがっていると思ったからだ。司法改革論議のなかで議論したこれからの司法のあり方をしっかりとみつめ,そのあるべき姿を追求するなかで弁護士人口が論じられなければならないと思ったからである。単に「食える,食えない」論議で決着されるべきではないと考えている。来年度の新しい日弁連会長も決まった。この不断の論議のなかで,人口減少も視野にいれて具体的な検討にはいるとの見解を示している。弁護士自治を核として持ちながら,弁護士としてのアイデンテティを共有できる集団であり続けることがどのような規模で可能かという観点からの検討も必要であろうか。

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