エコの偽装

2008年3月6日

先日,ゴミの埋め立て地に不足を来していて,ゴミをそのまま埋め立てる処分方法は原則としてなくするという方針が発表されていた。そして,ゴミはまずは焼却して減量した後に埋めたて処分をすることによって,埋め立て地の効率的な利用を図る。そのゴミの焼却熱を利用して発電をしてエネルギー効率を高め,CO2の排出量を抑えて,地球温暖化防止に役立てるというのである。そして,きょうは,このための火力発電施設設置に対して,地球温暖化阻止のための補助金を交付するとのニュースが知らされた。

なんともおかしな話である。どんどんゴミを燃やして電力を発電することが地球温暖化防止に役立つというのだから納得いかない論理である。環境省,厚労省などのお役人がまたまた火力発電施設メーカへの天下り先を確保しようとでもいうのだろうか。問題は,まずはゴミを発生させないことにすることであり,できたゴミはダイオキシンの発生,埋め立て地の環境破壊など住民の命を危険にさらすことのない処分を検討すべきことである。こうしたことがなおざりにされて,ゴミを燃やすことが奨励されるような政策をエコであると堂々と発表している。エコの偽装である。こうしたまやかしの議論がまかり通ってしまう,今の世論がこわい。

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