簡単には事件は終わらない

2008年3月8日

昨日は,事務所引っ越しの慰労会を事務所のメンバー,司法修習生と行った。気持ちよく飲んでしまったため,帰宅してからのブログに向かえなかった。

今日は津山支部で離婚訴訟の双方本人尋問が行われ,結審となった。当方から離婚を求めた訴訟提起であったが,相手方からも離婚はやむをえないとの意見がだされ,子供の養育については,相手方が親権者となることを強く願っていて,当方もこれについてはやむをえないとの意見を述べている。つまり,訴訟の形ではあるが双方の結論に違いはない。にもかかわらず,最後の本人尋問で互いの立場で相手方を互いに非難しあう形で終えざるをえなかったことは,子供を育てていくことは共同責任であり,そのことに悪影響を及ぼしたことは確かであろう。しかも,相手方はその法廷に子供を連れてきていて,その尋問の様子を傍聴させていたのである。そんな様子を子供にだけはみせたくないと婚姻生活のなかではずいぶんと耐えながら苦労してきていた原告にとってはたまらない時間であったと思う。この判決がでたあとも,養育費の問題,原告の持ち分のある不動産の処理などまだまだ解決しなければならないことが残されている。裁判は終わった。しかし,これから問題解決までには相当の期間と労力を要することになる。

先日,高松高裁で難題を抱えていた事件がやっと和解で解決してほっとしていたところ,これについてもとんだ問題が残されていることが昨日わかった。和解の前提事項として当方の処理しなければならない難問があったのである。早速その解決にむけて交渉を始めたが,なかなか合意がえられそうにない事案である。これも裁判所で和解という形で事件が解決したものの,現実にはこれから処理していかなければならない重大な問題を抱えてしまった。そう簡単には事件は解決とならないことを思い知らされている。

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