死刑執行

2008年4月12日

鳩山法務大臣になって,死刑執行が続いている。200名余の死刑囚のなかから,選んで執行しているのである。法の名の下に,法を忠実に実行するという目的のために,法務大臣の方針で「粛々と」死刑執行がなされている。法の名において,殺人がなされているのである。こうしたことを可能とする法とはいったいなんだろうか。

私は,死刑制度に反対である。死刑反対の理由はいろいろとある。法学的な見地から,哲学的な見地から,あるいは宗教的な見地からといろいろと言われている。しかし,世界の先進国と言われている国で死刑制度がしっかりと生きている国はもう数少なく,死刑制度を持つ国はほんのわずかである。法があるから,国際世論を無視して,死刑を執行するというのはもはや,殺人者と呼ばれてもおかしくない。鳩山法務大臣の顔が薄気味悪い殺人者の顔に見えてくる。ただちに,死刑制度の執行を停止し,制度の是非について慎重な論議をして死刑問題を論議していくべき時である。人の死でもって処罰をするのは,本来人のなしうる権限を越えた裁きをしてしまうことではないだろうか。さらに,凶悪犯罪が発生すれば,マスコミも一緒になって,そのことが,被害者の権利を実現することなのだと言わんばかりに「死刑」でなければならないという論調をあおっていることがある。

死刑制度に,少しでも疑念があれば,当面直ちに死刑執行することを止めて,冷静に論議を重ねていくべきである。失われた命は,もはや取り返しがつかないのだから。

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