先日、宿泊したホテルの会席料理でまつたけを食べた。小さい、本当に小さい切れになった焼きまったけと少しの松茸ご飯がついていた。今年最初で、最後かもしれない。かすかな松茸の香りであって、とても堪能したとはいえない。実家の裏山は松茸が生える山であった。ちょうど祭りのごちそうに間に合うように生え始めていたので、いまごろから生えていたのだと思う。松茸は、焼いて食べるのが一番うまい。焼きたての松茸を熱い熱いと言いながら手で割いて酢醤油で食べていた。すき焼きで豪快に食べるのもうまかった、たくさんとれた松茸は近所に配り、佃煮のようにして保存して正月にも食べていた。こうした光景があったのはわたしが中学生ごろまでであったろうか。rnrn松茸が生えるためには赤松が生育していること、菌が腐らないように下刈りができて手入れされていること、適度な冷え込みと、雨などの湿度であろうか。家庭で薪などを使うことがなくなり、人は山にいかなくなった。山が荒れてきたのである。松食い虫が繁殖し、松が次々と枯れてきた。松茸が生育する根本がなくなってきたのである。こうしたことが原因で実家の山にもいつしか松茸は生えなくなった。先日、私の口にはいった松茸は料理の値段は高かったがおそらく輸入ものだと思う。あまり香りがなかった。rnrn北朝鮮への核実験実施を原因とする経済制裁がなされ、北朝鮮からの松茸の輸入が止まり、松茸が値上がりしている。北朝鮮には、松茸の生育する環境がまだまだあるのだろう。電気、ガスの供給が充分ではなく、日本の昭和30年ごろと同じように山の木の下刈りで燃料にし、そのことが松茸の生育環境を保っているとのことである。しかし、最近では下刈りで足らず、松の木本体の伐採がどんどんなされ、松茸の生産量が減少しているとのことである。日本ではエネルギー源の近代化によって松茸の生育環境を悪化させ、北朝鮮ではエネルギー源の確保ができないために山が荒れ、松茸が減ることになった。そこに住む人にとって悲惨なのは北朝鮮の方であることは当然である。核実験をして、厳しい国際世論で孤立化し、荒れた山が洪水を起こして食料が確保できなくなっている北朝鮮の人々の生活は危機に瀕している。平和のために戦争放棄の憲法をもつ日本が大きな役割を果たして欲しいと思うが、横須賀の米軍基地の艦船が移動をはじめ緊張感がだんだんと高まっていく。
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- カルト被害を考える会 に 田所眞紀 より
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まつたけ
2006年10月19日
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