マルチ商法

2008年5月17日

県,岡山市などの消費者相談を担当する窓口の方との情報交換会があった。今日の報告のケースに,
マルチ商法の被害事例があった。マルチ商法は,数字の無限性を信じさせ,そのことによる成功体験が華々しく語られて、正常な判断能力を奪う魔術を持っていて,この種の被害は古くからある。法律も決して合法的にはできないというほど,行為規制を厳格にしているが,それでも被害相談は後を絶たないし,大きな被害をだして話題となることもしばしばある商法である。法を守ればやってはいけない商法というものはないという基本認識のなかで、かろうじて「合法な場合もありうる」との姿勢であって、実際のところ、この規制をすべて遵守していれば成り立たないものである。

今日の報告事例も,被害者自身がもともと違法であるなどとは全く考えてなく,自分が誘った人が辞めたので自分も辞めたいと考えたことが,相談の契機となっている。被害者が新たな被害者を生み出す加害者でもあるというこの商法の実態は,まさに「人狩り商法」である。4月号の消費者情報はこのマルチ商法の特集がなされている。表紙には,今から30年以上も前にマルチ商法を「悪徳商法対策委員会」を立ち上げて告発を始めた堺次夫氏が,表紙を飾っている。彼は,岡山出身である。私も彼と知り合って30年近くになる。彼は、未だに悪徳商法と闘う最前線にいる。表紙の写真をみて,やはり,年月の経過を感じた。また、彼はソフトボールチームを組織し、チームの歴史も30年近くになっているにも関わらず、常にエースピッチャーとしてチームを率いている。現役であり続ける秘訣はなんとナンバー2を作らないことであるとのこと。もっともなことである。しかし、悪徳商法撲滅の運動には、次々と後輩を育て、ナンバー2を多く作って、数で包囲していかなければ、被害撲滅にはつながらない。

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