破産による整理

2008年6月29日

一昨日,ある会社と代表者,代表者の妻の破産宣告申立による債務整理に着手した旨の通知をだした。この債務整理の方法をとることには,当事者は最後までかなりの悩みがあった。資本主義社会において,倒産にいたる企業があるのはある意味不可避であり,債権者に公平に配当するという公正な手続きをとり,個人としては再度ゼロからの出発を保障するものとして,利用することを躊躇してならないことを説明している。

昨日から,連絡をとった債権者からの問い合わせがたびたびはいってきている。今日もその電話が頻繁にあった。かかってくる電話の相手は,当方の倒産によって,ただちに大きな影響を受けている方々である。工事をお願いしたばかりであるが,どうなるだろうか。苦しい中からお金を貸したのだが,返ってくるだろうか,連鎖倒産防止のための公的資金はでるのだろうかとかそれぞれ切実な思いが電話の向こうから伝わってくる。一つの企業の倒産であるが,多くの人々の人生に影響を与えている。今回の事件は,それでも債権者の方々は,怒っていると思われるのに,皆さん紳士的な対応をされていた。電話をかけてこられる一人一人の方の顔を想像しながら,その影響を考えると大変だなと思わざるをえない。休日であるべき土曜日の電話ではあるが,必然的に申し訳ないと言う気持ちで丁寧に話すことになる。

相談を受けている方の遺産分割調停の様子の報告があり,別の方の破産がらみの相続問題の相談もあった。さらに,債務整理,医療過誤,破産宣告,医療過誤,相続問題と普通の人であれば何度も経験しないような出来事を一人で経験し,しかも私がすべて関与して解決してきた人の新たな相談が持ち込まれた。こうして,今日は,来週の法科大学院の講義の準備をしようとしていたが,なかなか落ち着いて検討することができない。レジュメだけは完成させた。ビル全体にセキュリティのかかっている土曜日であるが,電話,来訪を通じて多くの人の人生の一こまが垣間見えた一日であった。

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