当番弁護士でした

2008年8月4日

昨日,午後4時からの休日当番弁護士であった。まずは,昨日から,新聞はしっかりとチェックしているが,大きな事件はなかった。逮捕されて,勾留尋問を受ける際に,当番弁護士について裁判官から説明を受ける。その段階で希望すれば,当番弁護士の出動となる。従って、勾留尋問がなされるであろう当番弁護士開始48時間前までの事件については要注意なのである。平穏な休日を過ごさせていただけることを望んでいた。

ヒヤヒヤ,どきどきしながら1時間ごとに弁護士会の留守番電話をチェックする。当番弁護士とは関係ない電話が録音されたりしている。きょうは,「弁護士会に電話しているのに,どうして受付をしないのか」と文句を言っている電話があった。また,逮捕された事件と関係ありそうな人からの当番弁護士の要請があったが,被疑者との関係についてはあいまいなことしか話さない。事件について何らかの対策を取りたいがために,当番弁護士の出動の連絡をしてきたようだ。少なくともきちんと身分を明かし,弁護人選任権のある方からの依頼でないと,出動するわけにはいかないと判断し,これは断った。

午後2時半頃になって,岡山地裁からの連絡がはいり,2件の出動依頼である。覚醒剤取り締まり法違反事件と窃盗である。接見してみると,それぞれ,前科があり,刑事手続きの詳細については了知している。突然に,逮捕,勾留されると,日頃からつきあいのある人にそのことを知ってもらっているかどうかが気になるのである。差し入れの要請を含めて,連絡をとって欲しいというのがそれぞれの当番弁護士への依頼であった。法的に難しい判断が必要な事案ではなかった。事件受任要請があったわけでもなかった。とりあえず,平穏無事に終えることができたといって良いだろう。
今は,まだ重大案件だけ被疑者段階での国選弁護人が選任される。いよいよ必要的弁護事件全件が被疑者国選がつけられることになる。そうなると今日のようにのんびりとはできない。今日のような事件も受任せざるをえなくなるのだ。ほぼ,逮捕された人全員に速やかに弁護人がつかなければならなくなるからである。この体制をどう確保するかが各弁護士会に課された直面する課題となっている。

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