朋あり、遠方より来たる

2008年8月25日

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昨日は、夜にアルコールが入る予定があり、車をおいてバスででかけた。自宅前の通りにでると、朝方降っていた雨で潤いをもった緑が、かすかにそよぐ風に委ねて、雨の降らない酷暑の夏の疲れを癒しているように見えた。久しぶりの雨であった。そして、秋を感じることのできる風の流れである。この緑は、あと2ヶ月ぐらいすると黄色く色づき始める。黄金色一色になる、銀杏並木なのだ。確実に季節が動いていることを実感した。

きょう、久しぶりに会う友は、悪徳商法対策委員会の堺次男氏である。彼は、岡山出身なので、お墓参りをかねて岡山に帰ってきた。マルチ商法の撲滅を生涯のテーマとして、ロビー活動などを展開してきている不思議な活動スタイルの消費者運動家である。消費者関連予算が縮小され続けてきて、彼の講演活動にも影響がでていて、年間120件ぐらいあった彼の講演活動は、半減しているようである。夕食を共にしながら、私も面識のあった各地の消費者運動を担っていた人々が、消費者庁構想が具体的に実現可能性がある状況が生まれて、元気に活動をしている様子を聞かされた。そんな話を聞いて、私も傍観しているだけいいのかと、反省させられることがあると同時に、いつまでたってもほんとうに動くメンバーはあまり変わってないようにも思えた。

彼は、今日の夜は、兵庫にある斉藤弁護士の自宅に大深弁護士とともに酒を酌み交わす予定にしていた。これにも誘われたが、これは遠慮することにした。大深弁護士、斉藤弁護士とも尊敬する弁護士である。豊田商事の追求をしていた昭和59年頃のことであったと思うが、豊田商事が発行していた「海外タイムス」という新聞で、被害救済にあたっていた弁護士を名指しして「消費者を食い物にする弁護士」と大きな記事を掲載された。その一人として私の記事もでていた。その記事のなかに「大阪砦の3悪人」として、大深弁護士、斉藤弁護士、三木弁護士の名があげられていて、私は大阪砦の3悪人の1の子分だとの解説がついていた。斉藤弁護士のところに行くという話を聞いて、ふととんでもない昔の忘れてしまっていた記憶がよみがえったのである。そして、互いに今もいろんな場面で、同じような課題を抱えて、それぞれの活動スタイルで仕事ができていることを不思議にも思い「朋あり、遠方より来たる」との言葉が頭をよぎった次第である。

この言葉は北京オリンピックの開会式のテーマともされていた。そのオリンピックは、今夜、閉会である。世界が抱える格差問題、中国の人権問題、オリンピックの過度な商業主義など矛盾が際だったオリンピックではあったが、一応の平穏さが保たれての閉会式になりそうである。人類共通の「感動」を再び心に刻みながら、このことが、世界の平和に少しでも寄与することになることを願いたい。

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