巡回法律相談

2008年9月3日

弁護士会の割り当てで,岡山県中西部の市に法律相談にでかけた。自宅から高速道路を使って目的地に約1時間でたどり着いた。月曜日は,朝一番に家裁倉敷支部にでかけ2時間の尋問を行った。きょうもこうして,事務所に寄ることなく午後3時までの法律相談担当であった。実は,明日は新居浜に事件の最終処理の手段である不動産売却手続きにでかける。まともに事務所にいられない状況が続く。どうしても,記録を読んだり,文書の起案などの作業が滞ってくる。

今日の法律相談は全部で6件あった。相続,金銭貸借,債務整理,介護,境界などめぐる問題とまさに現代の問題社会の縮図といっていい,いろいろに異なった分野のそれぞれに深刻な問題であった。簡単な法律知識さえなくて,問題を複雑化している例もあった。例えば,被相続人の死亡を知って3ヶ月以内であれば,限定相続,相続放棄が可能であったという基本的なことさえも知らないで,被相続人の多額の負債を背負ってしまった人,利息制限法を越える利息の支払いを長期わたって続けていながら,その残債務の存在に悩み続けている人などである。ちょっとした知識があれば,今のトラブルは避け得たであろうと思われる相談である。やはり,もっと法的な考えが市民社会に根付いて,いつでも誰でもが,気楽に法律専門家のアドバイスを聞くことができる体制がまだまだないことを実感させられた法律相談であった。これだけ種類のあった法律相談ではあったが,最近よくあたる離婚相談は,今日はなかった。

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