タイムスリップ

2008年9月18日

昨日までのザルツブルグは,冷たい雨が降っていた。重ね着をして首にはマフラーを巻いて街を歩いた。サウンドミュージックの舞台となった中庭に墓地のある教会にも寄った。天気であればアルプスの山並みが展望できたはずである。前日には、古くから大司教が配置されている教会にも寄った。かつてローマに反抗したことのある大司教がいたところである。この日は感謝祭の特別のミサが行われていた。衛兵のような隊列が通り,そのあとに司教が続き,さらにチロル風の民族衣装に着飾った多くの人たちが収穫したものをかごにいれてもって入ってくる。この儀式はいつ頃からのものだろうか。高い天井にパイプオルガンが響き,合唱隊による讃美歌が歌われる。司教が武装していたころからの様式に基づくものに違いない。1000年近い歴史を持つ教会でのミサであった。

そして,きょうは事務所での仕事である。スケジュールが決められていて,時間通りに過ぎていく。いや,時間通りにこなさなければならない。法廷の時間も,打ち合わせの時間もその通りに守られなければならない。まだまだ,暑さも感じる気候である。そうこうしている内に,当方にとって不利な決定が私の休日中にでていた。内容的には,実質的に争うべきことではないと思っていたところ,依頼者からは,無理は分かっていてもどうしても争っておいて欲しいとの連絡があった。この異議申し立ては,決定がなされてから1週間いないにしなければならない。あと数日しか残されていない。明日には手続きを完了しておかなければアウトである。そんなことに気づいたのは夕刻である。今日のうちにとりあえず起案を終了した。悠久の時を過ごしていた1週間から,一転しての現実の世界である。

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