打ち合わせと接見と

2008年10月6日

3人の弁護士とともに担当している事件。一人は大阪kから駆けつけている。負ければ破産必至の事件である。控訴審から加わっている。最終段階を迎えていて最終準備書面の作成の打ち合わせであった。久しぶりに味わう,秋の穏やかな冷たい雨の日であった。これで,木々の命はきっと紅葉への準備を一段と早めたことであろう。いつまで続くのだろうかと思っていたあの夏の酷暑の日々が嘘のようである。こんな雨の日が私は好きだ。

この打ち合わせを終えて,接見にでかけた。逮捕当初から否認である。逮捕からもう2週間以上になる。連日の取り調べ,最近では夜8時頃まで調べが続くことがあるようである。捜査は,自白調書をどうしてもとりたいのである。接見を繰り返し,被疑者自身が被疑者ノートの記載を続けることによって,否認することのできる勇気を持ってもらう。連日の取り調べ,身柄の拘束,先の見えないこれからの手続き,そんな不安の日々のなかで,人はやってもないことを人から言われてそれが真実であるかのごとく錯覚に陥ることがあるのだ。冷静に対応できる環境作りが今日の接見の意義である。

接見から帰って,今週中に提出すべき書面の一つをほぼ完成させた。事務所の窓から外のしっとりと濡れている木々,アスファルトの路面をみているとなぜか落ち着きとなんとなく充実感を覚える。そんな秋の雨である。

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