「法テラス」、臨時総会、、

2006年9月30日

いよいよ「法テラス」の業務が来週月曜日から始まる。従来法律扶助協会が担ってきた業務と国選弁護事件について法務省の外郭団体「日本司法支援センター」が業務を引き継いで行くことになったのだ。この日本司法支援センターの愛称が「法テラス」なのだ。法律扶助事業がしっかりと国の業務として位置づけられたことは一つの成果である。しかし、その業務を具体的に担っていくのは業務の性格上弁護士である。従来の民事法律扶助事件、国選弁護は弁護士のボランティア的仕事として維持されてきていた。法務省がこれを「法テラス」としてやるようになってもその実態は変わらず、前にも増して弁護士の負担を増大させるものとなっている。さらにそのボランティア的な仕事に関して強く弁護のあり方について法務省の監督を受けるシステムとなっていて、そのことが弁護士自治を侵害するものである危惧する意見が多く出されている。そこで、今日の岡山弁護士会の臨時総会で、国選弁護、民事法律扶助事件は、法的業務を独占している弁護士として社会的使命を果たすために積極的に支えていくことを決議するとともに、法務省の監督の可能性に関しては、もし法務省などからなんらかの圧力があれば、弁護士自治を守り抜くために全力を尽くすことを宣言した。国選弁護の引き受け方法が以前と異なってくるために当会の新たな規則の制定手続きなどがなされたのであった。rnrn午後から絹谷幸二さんのギャラリートークを天満屋に聞きにでかけた。絹谷さんのお子さんと長男とが親しい関係にあり、お宅にもお邪魔したことがあると聞いていたので、いちどはご挨拶をとのつもりもあった。色彩の持つ力について1時間以上話をされていたが、自らの絵をラスコーや高松塚の壁画と重ね合わせながら考えていたのではないかと思わされた。金箔を絵画に多用して永遠性を表現し、その太陽の赤や富士の姿と色彩にほとばしる人の文化性と情念とを現そうとし、壁画のように歴史を超えて人に力を与えようという気迫ではなかろうか。私も本当に一枚欲しくなる絵があった。しかし、小さい絵が一枚500万円程度の価格となっているのではそう簡単に買える代物ではない。どこかでみながら元気をもらうしかない。rnrn夕方は、関係している社会福祉法人の役員会であった。介護保険の単価が減額となり、経営はかなり苦しくなっている。施設の修繕などの修繕費の補正予算を組むのが主な目的であった。一番節約しやすいのは人件費である。人件費こそ最後に考えるべきことであるが実は経営の黒字のためにまず一番に節約のターゲットにされる。最近では経費を抑えるためにフィリピンの人の雇用でつじつまを合わせたりしている。実はその人たちが優秀な人たちなのだそうだ。もともと介護保険は、バラ色の老後を自らの意思で設計し、選択できる制度として生まれたはずである。しかし、食費や、施設費などを制約すれば、入所者の晩年を汚す行為ともなりかねない。そう遠くない日にやってくる団塊の世代である自らの老後には、どうしても夢を持つことはできない。

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