株の暴落・円の急騰

2008年10月29日

株は1株ももっていない。預貯金もないに等しい状況だから,株価がどうなろうと円高になろうとなるまいと当面の間は,そう影響はないはずである。しかし,東京の客待ちタクシーの渋滞の映像をみていると,確かに経済になにかしら取り返しのつかない大きな変動がおきるのではないかと予感される。日本の雇用形態の変動と貧困との関係が問題となり,日本の経済構造そのものが問われていたときの出来事である。

先月はじめごろ,妻とハンガリー,オーストリアにでかけた。それまでは,ヨーロッパには航空チケットの安い冬しか行ったことがなく,ヨーロッパの街路に緑はないと思いこまされてしまうほどであったが,今回はまだ緑豊かなころであった。簡単な食事をするのもとうてい1000円では納まらず,物価の高さを実感していた。しかし,それから1ヶ月少々たち,ユーロに対しても円高が進んだ。はっきりと価値の違いが分かるほどの円高である。やはり,緑のおちるころまで待っておけば良かったかと思ったりしている。良い時期に行けたことはメリットであるし,こんなに経済が不安定になれば,旅行する気になれなかったかもしれないし,何が良いか悪いかは判断はむつかしい。蚤の市での買い物がもっと安く手にはいったのではないかと悔しさも感じる。

こんな株価の下落に,これ以上悪くなることはないのではないかと多くの素人の人が新たに株式取引を始めているようである。株価は,どこが買い時で売り時か,そう簡単に予測できて,それが的中することはない。こんな時は取引そのものに危険が伴うことは間違いない。よしんばここでいくらかの利益を得たとしても,それできっと取引を終わりにすることはないだろう。これを契機に株式取引の世界にはいっていくか,取引を拡大する結果になるに違いない。そこでまた危険にさらされる。確実な買い時というのはない。おそらく,この株価の急落を利用した違法な勧誘と損失による相談が増えることは間違いない。この株価の急落を利用する新手の振り込め詐欺が始まっている。不確実なことを不安のなかで確実であると信じさせてもうけをする悪徳商法のはびこる背景は十分揃っている。国に老後の安心を頼れない以上、投資するにもあたふたすることなく、バランスのとれた資産運用がこんな時こそ必要なのだろう。

関係している奉仕団体で,来週,チャリティーバザーが催される。しかし,なかなかその商品が集まらない。不況なのである。その団体では,ホームレス支援活動もしている。いままでも、どうしてこのような人がと思う人がホームレスでいたりしていた。今年はその数も増加するのではないだろうか。政権交替による新しい政治もあっていいのではないかと思ったりするが,株価急落を口実に衆議院解散も先送りのようである。政治の世界も逼塞してしまっている。

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