東京から福井へ

2008年11月1日

昨日は、日弁連の司法改革実施対策会議にでて、そのまま福井に向かった。したがって、今は福井のホテルにいる。昨夜は、豊田商事事件に出あうころに知り合って、今も交流のある福井の弁護士と食事をともにした。だされた料理に越前ガニがあったが、さてまだ解禁前とのことである。どんなルートできたものだろうか。そのことは、聞かなかった。

昨日の会議は、法科大学院の定員削減、合併が規定方針かごとく論議が進んでいるが、そのことに対して日弁連はどのような視点で意見をまとめるかという議論であった。定員削減が規定方針となっいるかのような現在の議論のありかたに対しては、大方の委員から異論がでた。法科大学院の目指したもの、その教育の実態、質の確保、司法修習との関係、法曹の資質とは何か、いずれも根源的問題であり、考え方の共通の基盤を求めることが難しい。法曹の中核をなすものは刑事事件のなかで養われるという「古典的」な考えは、われわれの世代では異存はない。この刑事事件を担当することによって、人権を擁護するという法曹の資質が培われ、弁護士の魂が培われるという考えである。しかし、法科大学院にくる学生は、私は知的所有権しか興味がないとか、刑事事件は生涯担当することはないので、できるだけ力をかけないで単位を取得したいと言い切るものがいるとのことである。人権の擁護、人権の砦として戦うのが法曹の中核であるべきという、法曹の基本理念を共有できない事態となっている。この議論は次回も続く。

福井では今日から第60回全国先物取引研究会が始まる。今から20数年前、第6回福井大会が開催された。私がこの研究会とかかわりを持つようになったのは、このときからである。6回大会では豊田商事の商法に疑問を呈し、資源エネルギー庁などへの調査などが始められるころのことであった。このとき、被害報告をしていた堺次男さんをこの人は何者だろうかと不思議そうにながめていた。今日の参加者はそのころから比べれば数倍の規模である。被害の実態も変わることはない。しかし、救済の論理、実績は、判例の積み重ねで格段の進歩を遂げている。その最前線の水準を学ぶべく、福井にきている。

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