イエス，ウィ キャン！
なんと力強く響く言葉か
なんと自信に満ちた言葉か
この力強く，希望に満ちた響きは，多くの人の関心を集め，高い投票率のなかで行われた選挙の結果であるからだ。民主主義の力と正しさを誇るかのような言葉である。
アメリカ大統領選挙は，黒人のオバマが選ばれた。サブプライムローンに起因した経済不況スパイラルの絶望感やイラク，アフガンと解決の糸口のみつからない外交と閉塞感のただようアメリカ社会に初めての黒人大統領を誕生させ，「チェインジ」と変革を求めた。この力強さは，民意を反映した政権が生まれるという背景から生まれるものであると思う。いつまでも民意を問う勇気のない政権からは何も生まれてこない。しっかりと深まった政策論争のなかで変革を求める国民の声を反映させることのできる政党こそが次の政権を獲りうる。オバマの演説のなか「人民の人民による人民のための政治」という古典的な演説の一説が引用されていた。日本でもこうしたしっかりとした理念が身に付いた政治家が政治のリーダーであって欲しい。