松山は遠い

2008年11月30日

昨日は,松山地方裁判所に出かけていた。片道3時間の旅である。岡山・東京間の新幹線が3時間15分だから時間的な距離感は東京とほぼ同じぐらいである。しかも帰りは信号の不具合があり,3時間20分はかかった。夜は,久しぶりにクラシックコンサートにでかけた。事務所のスタッフの方から特別にいただいたチケットでの鑑賞である。バイオリン,ビオラ,チェロとピアノの演奏であったが,一流の評価の高い人の奏でる音色は本当に感動させられる。そして,きょうは妻も企画に参加していたゴスペルコンサートに出かける予定であったところ,出演者が空港閉鎖の影響を受けてチャリティコンサートに出かけていたタイから帰国できないと中止になった。

昨日の松山の事件は,初回期日であったが,結審となり,次回判決である。相手は私とそんなに年は違わない人である。ある金融関係の支店長だった人である。当方から退職金を差し押さえている。他にも多額の負債を抱えているようである。相手方は,会社を退職して未だに無職であった。電話は料金が滞納となって通じないとのこと。退職金のでることを期待しているようであったが,事情はなかなか簡単には支払われることはない事情がある。つい,私と近い年齢のようであり,その人の今後の家計,生活はどんなになっていうのだろうかと心配になった。一方,当方はその人の部下だった人である。事情の良く理解できぬまま,上司の依頼されるまま金員を貸した。その人の奥さんがあることで多額の損害を被り,その損害を夫の依頼で交渉によって取り戻しを実現した。ところがその取り戻したお金を今度は上司から騙しとられるようなことになったのだ。こちらもなかなか複雑な事情を抱えていた。さて,現実に回収できるか否かが判明するのは,まだこれからのことである。

きょうは,地方での消費者行政充実を求めるシンポジュームがなされた。午前11時から午後4時までの長丁場であった。理論的なこと,運動面など多岐にわたる議論があり,非常に充実したシンポであった。特に印象に残ったのは,激務をこなしている消費生活センターの相談員の方がすべて非常勤で給与は安く,待遇が悪いということであった。日本の消費者行政の最前線が,こうしたあやうい制度によって維持されていることを改めて認識させられた。さて,明日は消費者法学会の設立総会に出席する。こうした分野が独立した研究分野として確立したということであり,地元の弁護士会で初めて消費者問題研究会を立ち上げた昭和57年ぐらいのころの状況からは考えられない出来事である。

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