危ういバランス

2008年12月2日

首相にしたい人が麻生氏から小沢氏に逆転したそうだ。一度も国民の信を問うことのない内閣が既に3人目である。福田元首相は,新しい総理大臣のもとで人気のある時に解散総選挙をと考えて辞任したが,その人気のある時期がなく,やっとのことでこの重要な時期に政権にしがみついている状況である。全米が燃えて新しい体制となったその強さと比べれば見るも無惨な政治状況である。いつ崩れてもおかしくない危ういバランスである。

この危ういバランスの人間関係の相談が相次いだ。定年退職後,家ですることもなくぶらぶらと過ごしていた。鬱状態となって自分の部屋からもでることがすくなくなった。とても家庭を大切にする夫であったようだ。そんな人がある日,突然に家族に暴力を振るい出す。妻にでていけと迫る。妻もそんな夫をみながら精神的に追い込まれていく。私と同年配である。仕事に行き続けた人生に突然に空白が生じたときの心のバランスが社会の不安定さのなかで崩れ去ったということだろうか。子どもの養育真っ盛りの夫婦の紛争についての打ち合わせもあった。夫は,自分がすべての人である。互いに問題があるから夫婦間の紛争はおきるとはいうものの,子どものように未成熟なまま社会生活を送っている大人が結構いるものである。もうひとつ,結婚してまだ数年の夫婦の相談を抱えている。妻との関係が終わりになったのは自分にも責任があると納得しているが,そのことに関わった第3者が許せないという事案である。これに,遺産分割交渉の相手方からの連絡があり,話し合いを持つことになった。互いに譲歩をして納得できる条件が生まれればと期待する。もう1件遺産分割事件で進展があった。何年も争っている遺産分割事件について審判がでたのである。内容からみると申立人はおそらくまだ争ってくるだろう。まだまだ続く紛争ということになる。危うい人間関係のバランスのうえにたって。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Links

Calendar

  • 2024年5月
    « 5月    
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031