2回目の忘年会

2008年12月10日

私にとって2回目の忘年会であった。かつて同じビルにいた5つの事務所の合同忘年会である。法律事務所と言えば弁護士一人,事務員一人というのが標準的なありかたであった。そんなおり,一つの事務所だけで忘年会をするわけにもいかず,同じビルにいた事務所の合同で忘年会をすることになったのである。今は,かつてに事務所にそのまま残っている事務所は2つだけである。

事務所の形態もそれぞれ大きく変わってきた。一人の弁護士でという事務所は1つだけとなった。その弁護士は,体調を崩し,週3日の勤務で,なるべく生活にストレスをかけないようにして仕事を続けている。もう一人の弁護士も体調を崩しているが,法科大学院卒の「ノキ弁」がこの12月からはいることになっている。勤務弁護士を意味するイソ弁ではなく,その事務所にはいるが,その事務所との雇用関係はなく,その事務所で独自に仕事をしていく弁護士のことである。法科大学院を卒業して司法試験を合格した人は,かつてのように実務に関してほとんど学んでいないため,すぐに独立することが困難なことから先輩弁護士の指導を受けながら,弁護士をスタートするというシステムである。最初から自分できちんと収支があうように仕事をしなければならない大変さが「ノキ弁」にはある。軒を借りる弁護士の意味でこう呼ばれる。

事務所の建物を建てて新しく事務所をもった弁護士もいる。この9月からイソ弁がいるが,本人はやはり体調を崩し,イソ弁だけの出席であった。もう一人の弁護士は私とほぼ同じ時期に前の事務所をでて,いままた同じ事務所にいる。イソ弁がひとり9月からはいっている。北海道出身,京都にある大学の卒業生であり,岡山での弁護士となっている。そして,我が事務所は,3代目のイソ弁とこの12月にもうひとりイソ弁が入る予定である。仕事の関係で弁護士は私だけの出席であった。これに各事務所の事務員さんたちが加わる。実は,法律事務所はこの事務員さんたちの働きで維持されている。こうした集まりが年1回ある。例年の行事であるが,こうした会で一緒になって,1年を振り返ることができるのも楽しい。

岡山弁護士会も旧司法試験合格者の9月登録者,新司法試験合格者(法科大学院卒業生)の12月登録者の数は30名を超えるようである。かつての島根,鳥取弁護士会の人数分が一度に増加することになる。弁護士のありかたも質的変化をもたらしつつあるのではないかと考えさせられたきょうの忘年会でもあった。

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