闇はまだ深く,,,,,

2008年12月14日

午後4時過ぎ,携帯メールの着信音。会議中であったがどきっとする。メールの内容は,今日の当番弁護士出動案件はなかったことの連絡であった。東京での出張と重なって気になっていたがともかくも誰にも迷惑をかけることなくパスできたことに安堵した。

電話は,約40人ぐらいが集まっての弁護団会議の最中であった。都内某所で開催された。カルトの内部情報,具体的事件の内容についての議論,警察・行政当局の動きなどについての情報交換もあり,この会議の開催自体が秘密である。ほぼ3ヶ月毎に開催されているが,いつも70ページほどの冊子となるほどの弁護団通信が配布される。被害者の家族の方,ジャーナリスト,宗教学者,社会心理学者,大学関係者,救出活動を支援する宗教者らと弁護士らの集まりである。

行政関係者らの動き,警察の動きなどがある面において活発に動き出している状況が報告されていた。一方,訴訟で争っている地域からは新たな被害形態についての法的構成のあり方について議論がなされた。その一つ,東京高裁に係属している事件の裁判長は,研修所当時,同期,同じクラスであった裁判官である。あの裁判官なら苦労するだろうと思いながら議論を聴いていた。このカルト団体のある日の金の動きを示す資料があった。すごい金額が動いていた。その日の岡山地区の動きは1日で4000万円を越えていた。そんな金額が全国的に集められ,国外に送金されている。そのお金の一部で今年事故が遭って明るみなったように教祖のヘリコプターに化けたりするのである。国外におけるその宗教団体の関係者のふところの暖かさもその国の資料から明らかとなった。びっくりするほどに裕福な生活を送っている。一方国内では,日ごとノルマを課せられてぼろぼろになりながら活動して,人間性を失っていく若者たちがいる。その被害を早い段階の入り口で食い止めようと大学関係者の方々の参加もあったのである。宗教団体に関する課税問題も議論となった。この種の問題は,各議論をするものの根源的な考え方と結びついているようにも思えた。また3ヶ月後ぐらいにこんどは大きな集会を開催する。この問題に取り組んで既に20年以上を経過したが事態はより深刻な方向にすすんでいるようにしか思えない。こうした弁護団活動は,いつまで続くことになるのだろうか。

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