エコに逆行にゴミ行政

2008年12月15日

岡山県南東部の地区に一般廃棄物処理場の建設の動きがある。そこの住民の人たちの主催によるゴミ問題を考える会のパネリストの一人として参加した。このパネリストの一人として参加していた兵庫県高砂市の市会議員さんは大学生のころ私の事務所にも当時担当していた「青春を返せ裁判」を支援してくれていたため,良く顔をだしていた人である。ほぼ20年ぶりぐらいに会ったことになる。彼とこんなところで再会できるとは思ってもみなかったことなので,とても懐かしく感じた。また,この会にはかつて吉永町産廃問題の時に中心的な役割をもってゴミの減量化の活動を担っていた主婦の人たちが何人か参加し,この集会の設営を手伝っていた。この人たちは,その運動のために環境先進都市ドイツのフライブルグまで視察にでかけた人たちであった。こうして,そのころの活動が活きていて,その経験が周囲に伝えられていっていることに運動の力を感じた。そうはいっても,吉永町も合併となり,議会構成に大きな変化があり,かつての人々が一緒になって環境問題に取り組むということはできなくなってしまっているようであった。

きょうは,主に自治体の財政状況とゴミ焼却のガス化溶融炉のコスト問題にかなり焦点があてられての議論であったように思われた。100億近い建設コストがかかり,そのうえランニングコストが相当に必要となってしまうこと,大量消費,大量焼却の理念のなかでの一般廃棄物の事務処理組合の設立であることなどの問題点が指摘された。私からは,カナダ,ノバスコシア州,ハリファックス市のゴミゼロ政策について話をさせていただいた。ローテク(既存の技術で),ローコスト(安い費用で),ローカル(地方で自律性をもって)な取り組みが,ゴミゼロ政策を支えている実態を話をさせていただいた。ガス化溶融炉の危険性についても指摘があった。大量消費,大量廃棄,大量焼却のサイクルを止めない限り,地球温暖化止めることはできない。もっともエコなシステムとしてガス化溶融炉の導入を計画しながら,大量焼却を前提とするのは矛盾である。道路の次は,廃棄物処分施設かと言いたくなる現状である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Links

Calendar

  • 2024年5月
    « 5月    
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031