昨日の続き

2009年1月16日

実は,昨日はもう1件先輩,後輩にまつわる話が続いていた。同じ弁護士会の先輩弁護士からの紹介事件であった。もうすぐ70才代の後半の年齢である。しかし,年はもっと若く見える。岡山弁護士会に登録するさいにもいろいろとアドバイスをしていただき,面倒もみてもらった先輩弁護士である。最近の複雑な投資被害事件の相談であり,ある程度専門知識がないと適格に対応することが難しいような事案であったため,紹介があった。その依頼者は紹介した先輩弁護士への信頼から私を信頼して相談される。こうした事件は先輩の信頼を傷つけることがあってはならない。少々,気をつかう事件でもある。

その紹介事件について相談があった。ある程度想像していたとおり,取引の内容に基づく金融会社の取引上の問題点を指摘して責任を追及するようなことではなくて,内容は単純に詐欺のようなものであった。世の中には一生懸命にどんなにして人を騙して他人の金を奪い取ろうかと考えている人がいるのである。立派なパンフレットを作成している。そのじつ,やっていることはお粗末である。早速,示談交渉にはいることになったが,さて,そのような会社や人物とはいつまで連絡がつく状態であるのかそれば問題である。相手方に責任があることを認めさせてもそれに見合う資金をもっていなければ何もならない。まして,逃げられて行方がわからなくなってはどうしようもない。警察が動いてくれればいいのだが,なかなかこのような事案では動かない。

業務上横領事件に伴う民事事件の弁論期日があった。関連の刑事事件が否認事件であり,事案複雑として公判前整理手続きに付されているが,なかなか進展がない。拘留中の被疑者に今年初めての接見にいってきた。本来であれば,起訴されれば岡山刑務所内にある拘置所に移監するはずであるが,刑務所が満杯であり,現在移監のために順番待ちとのことである。雇用の不安定,不景気のなか犯罪も増えている。仕事はなく,収入はなく,家もなくなり,生活保護も受けられなく,やむをえず犯罪を犯して刑務所で命を長らえるという事案も珍しくはなくなってきた。犯罪を犯すことが命のセーフティネットの一つとなっていくおかしな社会となってしまっている。

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