六曜

2009年3月1日

20090228(003).jpg越後湯沢あたりの新幹線からの光景

新潟での2日目の集会は、弁護士を中心とした実務的な情報交換、研究の場となる。話題は、やはり統一協会関連組織に警察の捜査がなされていることに関心が注がれた。そして、統一協会側は、ただちにこの動きに対応して一部の霊感商法の中止の指示をだしている。霊感商法と内部の信者の献金で成り立っている統一協会の資金事情が一挙に悪化してくることは明らかであり、さらに内部信者に献金圧力が激しくかかってくることになることが予測される。そのことによる被害が顕在化してくることになるだろう。もうすでに、約束の示談金の支払いが滞るようになっているとの報告もあった。示談してもその支払いができなくなるというのは豊田商事の終末時期と似ている。

きょうは、おもしろい興味深い議論もあった。弁護士は、ほぼ全員の人が法廷日誌という手帳を使っている。機能は、普通のビジネス手帳と異ならないが、法廷の予定を記載しやすいように工夫されている。訴状に貼るべき印紙額、裁判所の管轄など業務に必要な情報も資料としてまとめられている。ところが、この日誌には、六曜、つまり大安だとか仏滅、友引などが記載されている。26歳でこの手帳を初めて使ったときは、不思議なものを見る気持ちがしたが、やがて慣れてしまっていた。今は、私はスケジュールをウエブ管理しているため、こうした手帳を利用していない。人権擁護活動をその職務とする弁護士の手帳にこうした因習、迷信などのようなものを記載していていいのかという疑問である。特に弁連では、スピリチュアルブームでこうした迷信などを強調してマインドコントロールをしていることを批判し、テレビ番組に抗議してきた立場とすれば見過ごせない問題である。浅見定雄先生は、弁護士の手帳にそんなことが書かれていることに驚かれていた。元朝日新聞編集委員の菅原さんからは、六曜がいかに根拠のないものであるかという歴史的な考察と、このことが人権侵害につながっていて、同じような観点から六曜の記載のある手帳が廃止された例を書いた論考が寄せられた。しかし、その朝日新聞でさえ、最近は今日の運勢などという記事が毎日掲載されるようになっていることを嘆いていた。ただし、この議論、弁連の所属の弁護士のあいだでも意見は割れている。六曜には賛成ではないが、なにもそんなことをあえていう必要はないのではないというのである。議論は継続となった。

次の集会は、東京でと決まった。そしてその次は岡山ではどうだろうかとの意見がでている。ほぼ1年後のことである。さて、1年後の統一協会の実体はどうなっているだろうか。どんなことになっても、悲惨な被害者の問題が残されていることだけは間違いない。そして、この問題の取り組みがさらに重要性をもってきていることは、十分に予測できる。

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