カレーは足りて

2009年3月18日

日曜日の野宿者支援にカレー作りから食事の配膳まで担当した人に会った。この日のカレーは「いままで食べたなかで一番おいしかった」と味には満足していただけたようである。寸胴一つ,大鍋ふたつで作ったざっと100人分のカレーはお代わりも誘い,すべて完食されたとのこと。まずは良かった。しっかり煮込んだジャガイモ,タマネギ,ニンジン,隠し味のソース,ケチャップ,ニンニク,カレー粉,肉のダシが良くしみ出ていたのだろう。食べて頂くところは見てはないが,喜んでいただけたのは良かった。

今日の午後は,法テラスの審査担当であった。今日は多重債務整理に関する事件の援助審査である。すべてが破産宣告申立の援助審査であった。そして,数件の事件終了の報酬決定の審査がはいった。もちろん破産宣告事案について事件が終了しても報酬は発生しない。それぞれの破産宣告申立の事情は異なる。人の生活は案外ともろいことを感じる。ごく普通の生活を送り,演劇を楽しむ生活をされていた方が,突然のリストラで職を失い,破産の申立をしなければならなくなったり,住宅ローンがその後の給与の減少で足かせとなり,ついには破産してしまうなど,確実だと思っていることに関しても計画通りには動かないことが襲ってくる。セーフティネットの少ない世の中であることがこうした事案のなかから読み取れてくる。

夜は関係している国際ポランティア団体の例会で裁判員裁判に関するDVDの鑑賞をし,私がその後,10分ほど解説をすることになっていた。ところがDVDの再生の調子が悪く,上映できなくなり,急遽,私が最後まで裁判員制度について話すことになった。参加された方々は裁判員制度に関心を持っている方が多く,私の話が終わった後も質問がいくつもでてきた。私は,選挙権を行使するがごとく,納税するがごとく,司法に参加するのは国民の義務として積極的に参加して欲しいことを強調したつもりである。裁くのではなく,疑わしきは被告人の利益にの原則を守り抜くことのできる裁判員制度になれば,日本の刑事司法を大きく変革する力をもった制度であると信じている。

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