隣の冷蔵庫

2009年5月9日

帰宅して,夕食の出来具合を確認すると,グイッとビールが欲しくなった。金曜日ではあるし,まあ飲んでもいいかと理由をつけて飲むことにする。飲む理由はいつでもなんでもつくものだ。木曜日であった昨日もなんとか理由を付けて飲んでしまった。いつも冷蔵庫にビールが冷えているわけではない。欲しくなればお向かいのコンビニで調達してくる。我が家の冷蔵庫がお向かいにいっぱいのビールを冷やしてくれているという感覚だ。支払いは,電子マネーで決済なので小銭の準備もいらない。

先日,三越がいくつか閉店したとニュースが流れていた。百貨店の売り上げをコンビニの売り上げが越えているとのことである。私もまずは百貨店にいくことはなくともこうして便利に使わしてもらっている。コンビニがまさにコンビニエンスに我々の生活に欠かせないものとして定着してきている。このコンビニのフランチャイザーは,高利益をあげてきていて,成長のお手本的に評価されているようだ。しかし,コンビニ店を経営するフランチャイジー側は過酷な家族労働を強いられ,厳しい取引条件を呑まされ,まさに現代の蟹工船だとも言われる実態があるようである。

最近,こうしたコンビニの取引形態が契約条件にも反しているのではないか,不公正な取引方法にあたるのではないか,不当な取引条件で,利益を収奪されているのではないかと相談を受けることがあった。未だ十分な調査をするまでには至っていないが,調べ始めるとその実態は,資本が人を破壊しているといってもいいものがあり,既に何人もの勇気ある人々がフランチャイザーを相手に闘っていることがわかった。隣の冷蔵庫として,重宝しているコンビニの裏側の事情である。

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