消費者庁ができる

2009年5月30日

消費者庁設置に関する法律がきょう成立した。今月は消費者月間である。いろいろと紆余曲折をたどり,その結果,この月に成立したのは因縁深い。

1989年11月,日弁連の人権大会の際に開催されたシンポジュームで消費者庁の設置の必要性が論議されていた。このときのシンポジュームの議論の内容を「消費者に武器を」という冊子にとりまとめた。私は,その時の執筆に幾分関わりを持った。このシンポジュームに参加したアメリカの弁護士ラルフネーダーの「情報公開は民主主義の通貨である」の言葉はとても新鮮に私たちの耳に響いた。情報公開法の必要性についての議論であった。その後,情報公開法が作られ,製造物責任法が制定され,あとは消費者庁の設置だと考えていたことが今日実現した。

きょうは,岡山県の主催で消費者月間を記念する集会が開かれた。豊田商事事件以来面識のできた堺次夫氏が講演をした。先ほどまで彼とその仲間たちと一緒にすごしていた。消費者庁ができたのもこうした全国の多くの人たちがその必要性を消費者被害の実態をみながら訴え続けていたことの成果である。この流れをさらに大きなものにしていかなけらばならない。楽しいこの飲み会を残念ながら早めにおいとまさせてもらった。明日は母校明治大学で開催される日本刑法学会に出席するために朝一番の便で上京の予定であるからだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Links

Calendar

  • 2024年4月
    « 5月    
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930