統一教会事件2題

2009年9月11日

きょうは,東京地裁で,霊感商法が特商法違反で公判請求となった事件について第1回の公判があった。統一協会関係者によって傍聴席が占拠されないように抽選によって傍聴券が交付されたようである。検察官の冒頭陳述では,この霊感商法は統一協会の教義に基づく洗脳の結果なされた組織的なものであることが述べられたようである。まことに勇気ある発言であると思わざるをえないが,これらのことを証明するだけの資料を手元に持っているとすればこれはたいしたことだ。「洗脳」という我々はこのような場合にもう使っていない概念を持ちだして論戦を張ろうとしているのだとすると少々心配になってくる。まだまだこれから立証が続くと思われ,成り行きが注目される。

さらにきょうは鳥取地方裁判所で,統一協会と国(文科省)を相手とする民事裁判があった。これには原告代理人の一人として参加しているため,米子支部にでかけた。統一協会側は電話会議による参加,国は東京から8人の代理人が出頭であった。いつもこうした場合の行政側の対応には大挙してでてくる代理人の数に驚かされる。一人か二人がでてきてあとは内部で打ち合わせをすれば足りることではないかと思われる。この件は,統一協会に多額の献金をさせられたことの責任を問うものであるが,文科省に対しては,これほどまでに巨額の被害を出し続け,刑事事件も引き起こしている統一協会に宗教法人の統括者としてなんらの手だてをしていないことは法的な義務に反し,そのことによって原告の損害が発生していて,そのことに国も責任があるべきだという主張である。オウム真理教の経験を生かせというのが当方の主張である。これは統一協会に関わる新たなタイプの訴訟であり,決して負けることのできない訴訟である。米子まで出かけたが,はるか向こうに日本海を眺めることができた。お隣の県ではあるが,北側が山,南側が海,川は北から南に流れるという山陽地方の常識が逆転してしまう地域となり,感覚的にとまどいを覚えた。

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