やはり変わる政権交代の政治

2009年9月17日

今,次々と新たに就任した閣僚の記者会見が中継されている。官僚の書いたペーパーでなく,それぞれが自分の言葉で語っている。担当する省庁の抱えている問題意識を,民主党のマニフェストに従ってきちんと説明している。まさに政治が語られている。小泉内閣のときだったと思うが,女性の法務大臣がなんともピントがはずれた就任の記者会見で答弁をしていたことがあった。その後の国会における答弁も与えられた原稿を内容を理解しないまま読んでいて,それに続く質問には答えを窮してしまっていた光景があったことを思い出す。このときは,大臣は誰でもできるのだと正直思ったものだ。

今度の閣僚には,弁護士が何人かいる。福島さん,仙石さん,そして千葉景子さんらである。千葉さんは法務大臣である。基本的人権の尊重と社会正義の実現をその職責とする弁護士としての資質をもった人が内閣にいることには自然と信頼感がわいてくる。民主党がマニフェストでも触れていた捜査の可視化はおそらくいっきょに進展していくだろう。捜査のありかたに大きな変革をもたらすことは間違いない。死刑制度についても国民的議論のなかで,そのあり方が問われることになるだろう。おそらく,死刑の一時停止の方向に議論が進んでいくのではないかと思われる。国際的には人権後進国とレッテルを貼られている分野においても大きく変わっていくことが予感される。そういえば亀井さんは死刑廃止論者である。人権が一つのキーワードとなりうる内閣だと感じている。個人的な感想であるが,法務大臣はNCの法務大臣であった細川さんになってもらいたかった。

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