カルト

2006年7月28日

今朝の朝日新聞朝刊は、1面トップに「摂理」と呼ばれているカルトについての報道であった。どうして今の時期にこの問題がこのように大きく扱われるのか理解に苦しむところである。統一協会からの分派であり、このカルトがいろいろと問題を引き起こしていることは以前から指摘されていたからである。実はもっと大切な問題を故意に報道から落とすために掲載された記事ではないかと勘ぐりたくなるほどであった。しかし、こうした問題が単なる興味本位ではなく、きちんと報道されることは必要なことだ。rnrnカルトは教祖が集団を絶対的に服従させるシステムつくりあげているものであり、逃げ道のない現実の世界からの逃避として若者たちがカルトにはいっていく。テレビ番組などでもスピリチュアルなんとかという占い番組が取り上げられ、人気である。女性週刊誌などを広げれば占い広告が満載である。このような占いを欲する人を集めて、各占い師に紹介してその紹介料を収入としている人までいるくらいである。カルトへの入り口は大きく開いているといえる。rnrnヨーロッパではこのカルトに対する対策は国家、政府レベルで取り組まれている。カルトが人々に対する回復しがたい人権侵害を及ぼすのみならず、集団として暴力的な行動を起こすこともありうるからだ。アメリカではこのカルトからの脱会カウンせリングをめぐってカルト側との論争が絶えない。カルトのメンバーがカウンセリングに対して逆に人権侵害であるという主張をするのである。統一協会に対する相談をよく受ける。内部にいると本当に恐怖にかられて次々と借金をしてまで多額の献金をするようになり、平和な家庭を築くためにといいながら結局は家庭を破壊してしまう行動にでるようになる。嘘は平気でつくようになる。この世で悪と評価されることでもあの世では善とされるのだとほんとうに信じてしまう。家庭においても社会においても一人一人を大切にし、その人の存在を認めあうことができる環境があればカルトにはいることを防止できる。また、そんな環境をまずは準備してあげることが脱会への道である。実は、この日曜日にもカルトからの脱出を考えている人の家族の方の相談を受けている。カルト問題の数少ない相談窓口のひとつなのかと思うと無下には断れない。

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