前期試験

2006年7月26日

大学は今が試験期間中である。私の担当している消費者法の試験は来週もう1回の講義を残してきょうであった。私が1問、共同担当している大学の先生が1問を担当した。私の出した問題は「消費者および消費者問題の特性について論ぜよ」である。私が担当した分野で山を張ろうとすれば当然予想されるところであり、講義内容のなかからなんでも考えつくことを記載すれば最低限合格点は取れるようにしたつもりである。消費者と事業者の格差の問題に触れていれば25点、具体的な法律に触れて論じられていれば35点、さらにその条文に触れた上で民法との違い、原則の修正などについて論じられていれば45点、あとはその記述内容の充実の度合いによって50点までの採点をしていくつもりである。ざっとみてみたが、意外と論述が進んでいない答案が多いように思われた。学生の感想は難しかったとのことであるが何でもどんどん記述してもらえれば加点しようと思っていただけに筆が進んでいないようだったのが残念だ。来週は最後の講義と答案の講評である。彼らがしっかりとした視点で考えながら仕事のできる法曹となってもらえるよう少しでもメッセージを伝えることができればと思っている。rnrn夜は観劇サークル岡山市民劇場の公演を鑑賞した。井上ひさし作品「紙屋町さくらホテル」であった。昭和20年6月頃の広島が舞台で、国家、アメリカでの日系人の問題、日本での日系アメリカ人の問題、戦争そのものについて、彼らしいうまい設定で戦争というものをさまざまな視点から考えさせられた。昭和天皇の靖国参拝問題が話題となっているが、天皇が戦争を早期に終結しようとしl、これを阻む陸軍の動きを地域を歩いたスパイ水戸黄門のようなストーリーも楽しませた。劇中劇の形をとって新劇の運動について触れられ、役者とはなにか、演劇とは何かを観客に問う場面などはまさに井上作品のおもしろさではないかと思った。3時間を超す長時間の舞台であったが笑いもふんだんにあり、あっという間の時間を過ごした。

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