入学式

2009年4月9日

そろそろ帰ろうかと準備をしていた午後8時前,電話が鳴った。10年以上も前に離婚の相談があり,その後も5年ほどして債務整理を担当したことのある方からだった。当時も破産はしたくないと懸命に頑張って,その支払いをなんとか終えることができた。ときどき,こうして電話で,しっかりと頑張っている状況を報告してくれる。今日の電話はあらたな問題を抱えているとのことであったが,本当は子どもさんがしっかりと成長し,大学に進学したことを報告されることにあったのではないかと思う。多くの債務整理をたんとうしてきて,多くの事件と同じように処理をしていくが,その人一人一人にとってはまさに人生の一大事なのだ。こうして,ときどきその思いを知らせてくれる電話には心がなごむ。いくつもの仕事をこなしながら,子どもだけには不自由なくしっかりと教育を身につけてやりたいとの親の願いがかなった4月を迎えたのだ。困ったことがおきたと相談の日をいれたが,張りのある話ぶりであった。

きょうは,岡山大学の入学式であった。大学筋は朝から入学式のある桃太郎アリーナに向かう人の列であった。最近の入学式には両親が出席することが珍しくはないようだ。新入生の数よりも多いギャラリーがいるという入学式となっているようで,岡山大学も同様の状況であったとか。なんだか,なじまないスーツをきた大学生が幼くみえてしまうのは気のせいだろうか。岡山はオランダと同様に平地が多く自転車の町である。大学筋には中古の自転車販売店があり,私が朝に車で出勤する際にも歩道の自転車がとぎれず,通りに出にくい状況が当分続く。危ないと思いながらも,この人通りと華やいだ雰囲気は決して嫌いではない。もう40年以上も前の駿河台のマロニエの並木の日差しを思いおこさせられた。

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