(写真1)
銃口が真っ正面につきつけられている。90度横倒しに、掌側を下に向けて構えているのは香港映画を意識しているのかもしれない。舞台はキャバレーだろうか。拳銃を持つ男のすぐ後ろの壁には縦長の鏡が何枚も張り合わされており、ところどころに赤いタイルがはめ込まれている。ピントは拳銃とそれを握り締める拳に合っているから、男の顔は鮮明には見えない。
(写真2)
臀部のアップ。東洋的な、フラットな尻。垂れてはいないが持ち上がってもいない。赤いサテンのTバックに黒レースの縁取り。腰にガーターベルト。太股にレース、その下に続くフィッシュネット。尻の右側には二つのにきびがあり、股の間から都会の夜景のようなきらめきが見える。窓辺に立ったにしては不自然。室内にクリスマスツリーのようなものが置いてあるのかもしれない。
(写真3)
黒髪の女。女というよりもほとんど子供に見える。手術着を思わせる薄緑色のシーツの上に、手錠をかけられて四つん這いになっている。口に鍵をくわえている。ガーターベルトにフィッシュネット。紡錘形に尖った胸の尖端に、水滴のような乳首がある。
(写真4)
ベッドサイドに置かれたコップと数種類の錠剤。有線放送のvolやch、照明の調節をする操作パネル。ここが日本で、ラブホテルで撮影されたものだとはっきりとわかる。
(写真5)
ピアスのない臍、赤いパンティ、ストッキングを外したガーターベルト。太股には引っ掻いたようなみみず腫れがある。つやのある膝頭はゆったりと開かれている。足元には男が跪き、女の片足を掴み、ペディキュアを塗っている。後ろへなでつけた髪が幾筋か垂れている。眉は濃い。小さく泣きぼくろ。男はチェックのシャツを羽織っている。下は色あせたジーンズ。男の後ろの壁には縦長の鏡と赤いタイル。鏡にはカメラを構える女の姿が映っている。
デプロメールの伝言メモ
バイト先Aで冷茶用のガラスの茶碗を割った。
バイト先Bで水割りやビールなんかに使うグラスを割った。
最近何かと物を壊してしまう。こういう時期がときどきある。
平田俊子は痛快だ。
久しぶりの場所へ顔を出すと、歓迎されるより来なかったことを非難され、再び来たことを非難される。
こんどは正直に、「なんか感じ悪いですね」って言ってみよう。笑いながら。「機嫌悪いんす?」できるだけみんなに聞こえるように。
机の端に積み上げられている、製薬会社の「粗品」の箱。
抗生物質のロゴが入ったボールペン。
胃薬の付箋。
湿布薬の付箋。
ノック式修正テープはおそらく糖尿病。
とかく世界はうじゃうじゃしている。
七時からバイト。
些細なことを、ほんの一瞬ずつ、思い出す。
世界はぼくちんたちにとことん甘い
昨日、夜十時台の電車で、男子高校生ふたりが、
「なんでこんな人多いん」
「みんな仕事しとんじゃ」
「車で通えばええのに」
って話してた。
大人は酒を飲むから、車では帰れないんだよ。
私は飲まないけど。
君たちはすぐにおじさんになれる。
よかったね。
世界はおじさん用にできてるから。
少年たちは、階級が決められていく段階で、それぞれにふさわしいおじさんになっていく。
あれ、すごく不思議。
男って馬鹿だから、っていう台詞で片付けるのも、簡単で羨ましい。
金魚たちの妄想を七輪で焼けなくなりました
みなさん、たいへん申し訳ございません。
2008年7月13日に予定しておりました、「金魚たちの妄想を七輪で焼くライブ」は、やむにやまれぬ事情により中止となりました。
すでにチケットをお買い求めいただいた方につきましては個別に連絡させていただいております。
今回、ライブに向けて練習していた演目は、さらに濃厚に煮詰めた形で近いうちに発表したいです。
待っててください。
ごめんね。
イベント告知 ユニットで出るやつ
2008年7月13日(日)
金魚たちの妄想を七輪で焼くライブ
- 音は暴力です。言葉は戦争です。 -
16:30開場 17:00開演
会場:BIG MAMA 岡山市表町2丁目4-18 元町ビル2階
出演:
ANTICOOL DRIVE [ハウスバンド]
LR CONFUSION [田中恵一 岩本文秀]
煮えたぎったスープ [東井浩太郎 神代和博]
OLD FLAG [越宗泰昭 ホムラ 郡宏暢]
ウロボロス高校第三演劇部 [保田悠詩 石原ユキオ だいすK]
料金:1000円(1ドリンク付)
! ! ご め ん な さ い ! !
このイベントは諸々の大人の事情により中止となりました。
ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。
すでに前売りチケットをお買い求めいただいた方につきましては個別に連絡させていただいております。
イベント告知 ソロで出るやつ
2008年6月28日(土)
第18回大朗読 六月の階段
17:00〜19:00(飲物付1000円)
出演
秋山基夫/石原ユキオ/岩本文秀/小山伸二/加藤健次
河邉由紀恵/東井浩太郎/保田悠詩/郡宏暢 ほか
★二次会19:00〜21:00(会費2000円)
★会場:未完成(岡山駅西口より奉還町商店街入り口へ徒歩3分)
★飛び入りご希望の方は自作の詩(朗読未発表作品)をご用意下さい。お一人持ち時間3分以内でお願いします。
★お問い合わせ:未完成 086-254-2945(15時以降・日曜除く)
a.k.a GH
HGといえばハード・ゲイ。
GHといえば現代俳句協会。
5月30日は岡山県現代俳句協会の俳句大会でした。
協会員以外も参加できるので、遊びに行かせてもらいました。
俳句の団体はどこも高齢化が問題になってるみたいです。
大会の際の会場設営なんかも結構大変だと思う。
以前から、俳句団体は大学の俳句サークルと提携すればよいのではないか、と思っていたので、そのことを会長さんに申し上げてみましたところ、
「大学のサークルで俳句をする人いうんは……古いんよ。ぼくらの俳句見せたら『そんなもん俳句じゃね〜』言われてしまう」
とのこと。
あぁ、と納得。
我が母校の俳句サークル、前衛系の作品出したら悪魔祓いされそうな雰囲気だったもんな……。
(在学中に道場破りに行けばよかった。)
定番化したやつ
河馬を塗り間違える。必要以上に赤くしてしまう。ピンヒールのピンなとこだけキラッキラしとる。凶暴。演繹的に叙情。風呂場の隅に巻いてある、何重にも巻いてある、管、泡立つ足、恋人を便器の蓋に設置して、昏倒、犬を飼う犬の漫画、不明白って正しい発音でどうぞ、リピート、アフター、ミー。電話越しに睨み合う本社の谷崎さんと岡山支社の私。あれでしょ、その鼻にかかった合成音声風トーク、テイトウワ意識しとるでしょ。細切れにしゃべるとばればれなん。花柄のダブルクリップ(小)をベストのポケットに並べてつけるファッションを流行らせたい。間に無地を入れるのは邪道。メンズこそ総柄で、花柄でってドン小西がフリル揺すってるから。お嬢さんお逃げなさい。グロッタ模様で覆え個人情報。ピッてするやつでピッとしといてね。出ます。もう出ます。守衛さん、お疲れ様です。
溶けるやつ読んでさ、
女性性は女性の肉体に宿るのでないことを改めて感じたよ。
混在
当時、世界最強だったのは女子高生という種族で、国家的プロジェクトとして少女売春が奨励されていた。最強っつってもようするに剣闘士だから、足首には枷がはめられていた。その枷を布で覆うことが義務づけられていた。廊下を通り過ぎたのは校長先生の便所サンダルで、恐怖は我々を一顧だにせず、傷ひとつない空、椎名林檎のラ行音が響き渡っていた。
女を描くなんて、尻に傷のない人間には無理だぜ。
今朝も満員電車に虚無僧がいて、巨大な頭がたいそうかさばって迷惑でした。ただ、大きく揺れる直前に曲調の変わるのはありがたい。身構える余裕ができますから。どうやって感知しとんじゃろ。完璧に覚えているのか。そういう特技がなければもっとけむたがられるように思うのです。虚無僧の指は細くて長くて白魚みたい。明日も電車で通勤します。
2003年4月1日。米国のアーミテージ国務長官は、イラク戦争を考慮し、エイプリルフールを5月に延期することを正式に発表した。
地球儀に袖を通す。
丹田のあたりに、ブラジルが来た。