
小橋中橋京橋渡る花疲れ 石原ユキオ
毎年春になると後楽園周辺は花見客で賑わい、ちょっと桜でも見ていこうかという車で土手は渋滞し、河川敷には焼肉の香りが漂う。
桜の季節に実際に吟行(俳句を作るのを目的に歩くこと)して作った句だけれど、後楽園前のバス停あたりから「旭川(あさひがわ)さくらみち」に沿って歩き、小橋→中橋→京橋※と進んだ場合の距離を改めて調べてみたところ2キロ(徒歩約30分)ほどだった。一緒に吟行したメンバーは六十代七十代もしくはそれ以上の年配の方がほとんどでみなさんよく歩いたなあと思う。半姓(はんしょう)さんという俳号の方が翌日の句会で「たくさん歩いてごはんがおいしかったです!」とおっしゃっていた。
このあたりを散歩するなら、大手饅頭伊部屋京橋本店(京橋の西)や廣榮堂中納言本店(小橋の東)で甘いお菓子を買うのもいいかもしれない。
※旭川の真ん中には二つの中洲があり、その中洲と両岸を小橋・中橋・京橋の三本の橋が結んでいる。桜並木の南の端が小橋のあたり。