2014年8月31日(日)、2回目のBL句会となる「BL句会in大阪」を開催いたしました。
会場は歌人の牛隆佑さんによる短歌ワークショップも開かれたりしているコワーキングスペース往来。
句会の様子。お菓子を食べながらおしゃべりしてます。
司会のわたしを含めて参加者12名(うち欠席投句2名)。
事前に投句してもらった24句から並選6句、萌選※1句を選び、高得点順に合評&萌え語りしました。
最高点句は8点を集めた次の2句でした。
恥なんか捨ててしまへよ鳳仙花 龍翔 並8 萌0
白髪染め手伝つてゐる星月夜 なかやまなな 並8 萌0
鳳仙花は弾けて種を遠くまで飛ばす……これはエロい!!
白髪染めの句は、年配の紳士カップルでもいいし、年齢差カップルの年下のほうが「染めなくても好きなんだけどな」って言いながら白髪染めを手伝ってあげてるのも萌える!
といった意見が出ました。
「恥なんか捨ててしまへよ鳳仙花」ってなんかね、よしながふみ先生の描く紳士的なドSみたいじゃないですか!
いままさに爆ぜんとしている受けに対して優しくかつ残酷に囁くわけですよ!
ふおぉぉ……。
そして。
萌選を最も多く集めたのは、
ぼくたちの真夏くるしくひかりあう 佐々木紺 並2 萌3
でした。
待てよ、なんだこのデジャヴ感……。
そう、BL句会in神戸のとき萌選がいちばん多かった(4点)のが佐々木紺さんの「ともだちを抱くこともある夏の果て」だったのです!
萌選ハンター佐々木紺!
当日配布したもの。この絵、わたしが描いてます。ほめてもらえて嬉しかった!
さて。
BL句会を2回やってみて気づいたこと。
俳句をネタに萌え語りをするのはほんとうに楽しいし、初対面のひととの距離がすぐに縮まる。
俳句の巧拙も俳歴の長さも関係なく、みんなで盛り上がることができます。
その半面、テクニックの部分での熟達は難しいかもしれません。
ある程度わかっていた……というか、敢えてそのようにした部分もあるのですが、つい萌えを語るのに夢中になってしまって「ここは別の言葉に言い換えたほうがすっきりと仕上がるのではないか」とか、「語順は本当にこれでよかったのか」といった細かい部分での検討はおろそかになりがち。
若い世代を中心とした句会について語る際「同世代で切磋琢磨できる場として」といった言葉を聞くことがたびたびあるのですが、BL句会は「切磋琢磨」といった雰囲気からはおそらくかなり遠いです。
ん。でも。それもいいんじゃないか。
テクニックを極めたいひとは他の句会・勉強会に参加したり、同人誌・結社誌などで技を磨き、BL句会にはキャッキャウフフするために来ればいいのではないか。
俳句歴の長い参加者に聞けば初心者が比較的入っていきやすい句会・勉強会なども紹介してもらえますし、わたしもわかる範囲で答えます。と言っても田舎(岡山)に住んでいるので関西圏の情報には疎いのですが……。
二次会まで時間があいたので二組に分かれてお散歩。
二次会の席では「つぎはBL俳句合宿なんかもできればいいね」という話が出てきました。
また、トークライブ的な公開句会としての開催も実現したら楽しいのではないかなぁ、と考えています。
詳細が決まったらまたTwitterやこのブログでお知らせしますね。お楽しみに!
※萌選について
普通の句会では並選(なみせん)数句と特選(とくせん)1句を選びますが、BL句会では並選数句と萌選(もえせん)1句を選びます。
萌選はBL句会独自のシステムです。俳句としての完成度はちょっと横に置いておいて、作者の描こうとしている世界が自分の萌えに近いものを萌選とします。