かわいく拗ねていればたいがいの世間は許してくれます

カレンダーの、○を付けたわたしの升目に、物書きの屍骸が浮きつ沈みつ。
アメリカンチェリーはどぶ漬けだけど、サクランボは内側からエアブラシで塗装されているから、すごく高い。
 
祖父のために、煙草を二箱買って、とっくにおとななのに、煙草屋のおばあちゃんにものすごく後ろめたい私は、後ろめたさを両方のポケットにだいじに持ったまま、たぶんtaspoは作らないと思うのです、たとえこの先煙草を吸うようになったとしても。
 
念のため言っておきますが、佐藤雄一さんのブログから来てくれる人を予想してポエミーな日記を書いてるわけではありません。
オフィスレデーには叙情したい夜もあるんだぜ。
(っていうか佐藤さんの読者はポエムな日記とか嫌いだろうな、たぶん。)
 
明日は水蜜塔の公演 [1]観に行くよ。

[1] http://www.artfarm.or.jp/fwone.php?id=41

こっそりと世界デビューしてきた。

POETRY SLAM IN OSAKA 2009 [1]。
無事に、トラディショナルなジャパンのポエムを代表してきました。
デリヘル抄やってきた。
 
書くとすると凄い分量になりそうなんで、
詳しい報告はたぶんここには書きません。
が、いまむしょうにMCがやりたい。
(前もなんかこんなこと言っていたような気がする)
影響受けやすいんで。
脚韻が踏みたいん。
 
ドレッドロックエイリアンさんが、他の出演者の名前を詩に詠み込んで
私のところはsaharaとishiharaで韻を踏んでくれて、
さいきん口上で「荒れ野に呼ばわる声きけば」って言ってるから
通じてるわけがないのになんか通じたみたいで、妙に嬉しかった。

[1] http://www.ih-osaka.or.jp/i.house/010/09europeday.html

私の奴隷になりなさい

SM青春小説というふれこみの、サタミシュウの「私の奴隷になりなさい」を読みました。
表紙がとてもいやらしい。
赤い首輪をつけて媚びた感じの目をこっちに向けてる女の子。
 
ポルノ小説のようにたっぷりと性描写が出てくるんだけど、陳腐に走りすぎないように調整されていて、それゆえにおかずにするのは難しいと思う。
 
それぞれの人物にある程度のリスペクトが感じられる。
語り手である若い男にも。
会社の先輩である二十七歳の人妻にも。
汚い中年の御主人様にも。
(たぶんこの、登場人物に対するリスペクト感がサタミシュウ=石田衣良説につながったんではないかしら。石田衣良『娼年』では主人公の少年が中高年の女性の衰えた身体に美しさを見出している)
 
語り手の戸惑い、振り回されぶりに好感が持てる。
なんていうか、かわいげがあるのよ。
これが御主人様の語りだったらたまったもんじゃないと思う。
(続編では語り手が御主人様的な立場になるらしいのですが、どうしよう。怖いもの見たさで読んでみようかなあ)
 
現実には、性行為を中心に据えた関係を誰かと築くのは、とてもつまらんことだと思います。
私が二十七歳人妻の友達なら「男以外になんか趣味ないの?」と言ってしまうでしょう。
主従関係を結ぶのって御主人様が言うように「治療」に似てるけど、それって痛くもない場所を揉んで中から釘を取り出す手品みたいなもんだと思う。
あと、行為について文句をつけるなら、野外露出なんて、偶然目撃してしまった全く関係のない第三者の心を傷つけたりします。良い子はマネしちゃいけません。今やってる悪い子ははやくやめましょう。
 
って言いながらも、私こういう小説嫌いじゃありません。ぐいぐい読めて面白い。
旅のお供に最適だと思う。
移動中に読んで夜までに適度に興奮できそうです。

ドドーンズバーン★

表紙のタイトルロゴが異様にでかい、特集のタイトルもこれまたでかい雑誌を見ると、郊外型のショッピングモールなんかを思い出します。看板ドドーン、垂れ幕ズバーンみたいな。明日こそ買いに行こう。
 
穴が開いて、縫い閉じて、また穴が開いてもうどうしようもなくなったBetty’s Blueのソックスを捨て、新しいソックスを買い足しました。貧乏性なのでなかなか捨てられません。岡山店なくなったブランドとかだとよけい捨てられません。でもGW中にちゃんと選ぶんだ、処分する服。Betty’s Blueは一着だけ残していいですか? って誰に聞いてるんでしょう。気合いを入れるために今後はギャル服を増やしていく方向で! だって無理のあることをするとテンションが上がるもの。このファッキン文系の私がクラブとかもマジ無理がありすぎだと思います。クラブイベントで石原がご機嫌だったらいっぱいいっぱいなんだって察して生温く見守って一緒に踊って!
 
ギャル服と言えば、最近GLAD NEWSのTシャツを着て仕事に行ったら「石原さん、それって、あれみたいね、バットマン!!」と言われました。 →参考 [1]
ちなみに私のは白です。何の役にも立たない裾の金具が愛おしくて毎回手洗い。無駄なものはかわいい。私はかわいいじゃろ。そうじゃろ。
 
川柳「バックストローク」26号に寄稿してます。

[1] http://item.rakuten.co.jp/gladnews/1091701360/

口 内 炎

十薬や怒ると笑うきみこさん
 
モノクロの八月は早送りして
 
落ち方を誉められている油蝉
 
大富豪大貧民の夜長かな
 
流星と一緒に降ってきたタオル
 
落花生ママではないと言っている
 
ディーラーの掌白き秋黴雨
 
毬栗を踏むには向いていない靴
 
ひとつぶの口内炎と星月夜
 
あんたにはうちしかうすばかげろうです

 
 
 
逸 第25号(平成20年11月30日発行)掲載

弓之町

 
あの頃自分が着ていた制服を21世紀の女の子たちが着ていて、20世紀末の風景と区別がつかない。
 
 
結局その林檎を食べる以外の選択肢は用意されていなかったのだと。
 
 
制服のままくぐったビニールカーテンを思い出しながら。
 
 

来週大朗読あるらしいよ!!!

第21回大朗読「犬侍」
会費:飲物付 1000円
日時:2009年3月28日(土)17:00〜19:00
19:00〜21:00二次会(二次会)
会場:スペース未完成
出演:秋山基夫・岩本文秀・OLD FLAG・石原ユキオ・保田悠詩・郡宏暢ほか
 
 

たぶん映像と俳句のコラボやってる小西瞬夏さんとか、詩人の小山伸二さんも出演されるのではないかと……。※
 
 
 

「大朗読」は2004年にはじまった現代詩朗読会です。”現代詩朗読会”とは銘打っていますが、音楽とのコラボレーションや、現代俳句の朗読など、なんでもありの幅広い言語パフォーマンスの場として年4回定期開催しています。
★お問い合わせ
未完成 電話 086-254-2945(15時以降・日曜除く)
大朗読事務局 jyhrj609@ybb.ne.jp
 
 
2009年大朗読公演予定
第21回 3/28(土)
第22回 6/27(土)
第23回 9/26(土)
第24回 12/26(土)

※3/22追記
小西瞬夏さんは出演確定。
小山伸二さんは今回は不参加だそうです。
ゲストはミュージシャン宮本龍門さん!!(若いしカコイイよ!)

C.T.T. OKAYAMA上演会vol.1 感想など

▼やなる企画
うつぶせになってる女性(西本千奈美)と、それを見下ろす男性(矢鳴孝一郎)。
男性の腕が震え始めて女性のおなかにぺちぺち当たる、その音が生々しくてぎょっとしました。普段自分がタンパク質や脂肪のかたまりだということを忘れてるからなあ……。男性のお腹の上に女性を乗っけた状態で男性がかにのように移動したり、スカートがめくれあがって女性の黒い下着が思いっきり見えていたり、セクシャルな連想をさせながらもぎりぎりでいやらしくないのが不思議。
「生と死、男と女、静と動といった対比」というようなことを合評の際に矢鳴氏がおっしゃっていましたが、一人が動いているときは一人は倒れている、というような振付けになっていて、さいご、二人が手をつないでシーソーのような動き(組体操の『扇』を二人で作って左右に揺れる)で光の方向へ進んでいくところが印象的でした。ひとりぶんの生命力で生きているふたり、というようなことを考えました。

▼E☆1000シュカシュー糖
しきぶとん用シーツの中にまるまる人が入っているのが「砂漠」。(河合穂高・西園加)
舞台中央に喪服の男。(掘真亮)
男の前に黄色い布。その下からぱちぱちと爆ぜる音とともに現れる赤い手足の女が、「焚火」。(伊東みさき)
愛する女性を亡くした男が見る砂漠の幻影。
男の台詞、女性が朝目覚める様子を「茹でたての枝豆のさやから実がこぼれるように黒目がのぞく」というような表現で描いているところがとても素敵でした。
スキャットのような、マントラのような砂漠の声もとても面白かった。
音楽もオリジナル。(江田達貴)最後のほうでかかるきらきらちろちろした音は、東南アジアの素朴な鈴を思いました。

(敬称略、だったりじゃなかったり。)
 
 
さて。
私は「矢印」という作品を朗読。
ほろ酔い朗読会の際に読んだものを今回用に組み立て直しました。
 

[1]
[2]
 
合評の際に女性のお客さんから、「若い女性であることと朗読の内容との関わりをあなた自身どう考えるのか」というようなご質問をいただきました。女性ピン芸人に近いものを感じとられたよう。難しい質問だと思いますし、私が日々考えていることにいちばん近い内容でもあったと思います。私自身のスタンスとしては男性に100%媚びるのは嫌だし、でも多少卑怯な手をつかってでも利益を得なければいけない。嘘はつきたくないが男とは寝たい。甘えたくないがOLとしての仕事は円滑に進めたい。単なる男性詩人の真似はしたくないし無難な女流でもありたくないが、わかりやすさは持っていたいし、受けはきっちり狙っていきたい。
朗読する詩の世界ではまず「わたしは乙女チックポエム少女ではないのでどうぞ恥ずかしがらずに安心して聴いてくださいね」というメッセージを最初に与えてあげることが必要だったりします。乙女ポエムは聴く人にとっては自らの恥ずべき十代を思い出させてしまうたいへん危険なものだからです。過剰に性的な言葉を使ってみたりするのがそれに対する私にとっての解決法で(でもひょっとしたら性的な言葉が椎名林檎世代的な恥ずかしさを感じさせてしまっているんだろか。ごめん)、他の解決法もたぶんあるのだと思うのですが、まだ身につけていません。私が偉大なる老詩人といった印象の外見になったら今の方法は必要ないのかもしれません。あまり答えになっていませんが、この質問をされた方が日々どんな方法で女性であることと付き合っているのか、逆に私から質問してみたいです。

[1] http://www.d-mc.ne.jp/blog/575/wp-content/uploads/2009/03/yajirusi090314haihu.jpg
[2] http://www.d-mc.ne.jp/blog/575/wp-content/uploads/2009/03/yajirusi090314.jpg

C.T.T.おもしろかった!!

観に来てくださった方、共演(どちらかというと競演?)者の皆様、
アートファームスタッフの皆様、ありがとうございました。
C.T.T. すごく楽しめました。
詩の朗読会に出ているだけでは絶対に出会えないお客様に出会えて貴重なご意見をいただけました。
ダンス・演劇という異分野の方と交流を持てたこと、たいへん刺激的でした。
(って、なんかちょっと教科書的な文章ですね……)

演る側の平均年齢が自分より低いイベントに出演したのは大学以来です。
若い皆さんのクオリティの高さにびびりました。
 
やなる企画さん、E☆1000シュカシュー糖の皆さん、今後ともよろしくお願いします♪
 
写真は13日の準備の様子デス。
本番のなくてごめん……。