風花→みぞれ→雨

春の水は濡れている水だから、
春の雪は濡れている雪で、
つまり今日はそんなびちょびちょな岡山でした。
 
(長谷川櫂さんはヌードが見てみたい俳人の一人です。)
 
俳句でヌードと言えば。
 
ぎりぎりの裸でゐる時も貴族   櫂未知子
 
って、
季語としての「裸」から「裸の王様」へと連想が働いて成立したんじゃないのかなあ。
 
ぎりぎりの裸。
 
すっぱだかとぎりぎりの裸は違う。
「裸の王様」はすっぱだかじゃなくてパンツ一丁だから、ぎりぎりの裸だと思う。
 
ぎりぎりの裸でいるときに貴族な人をすっぱだかに剥いてみたらどうなるんだろう。
剥いてみたい。
 
どんどん話が変わりますが、
千円台の安いブラ&ショーツセットを買ったら、
下着屋さんが気前よくノベルティのシュシュをつけてくれました。
この値段のものにおまけつけてたら商売にならんことない?
ちなみに、このセットは表が豹柄、裏が縞馬柄という、
肉食獣に草食獣が食べられた状態の非常にアクの強い代物で、
私の中のヤンキー少女(14)が大喜びしております。

石原はぎりぎりの裸でいるときもすっぱだかのときもあますところなく貧乏くさいよ★

C.T.T.OKAYAMA 上演会vol.1

◆出演
●やなる企画(ダンス)
振付・演出:矢鳴孝一郎  
出演:矢鳴孝一郎 西本千奈美
やなる企画は岡山を拠点に活動するダンスグループ。
2007年、矢鳴孝一郎により結成。
主な作品に「明日また私を殺して」(上之町會舘)、「夜の声」(アートガーデン)がある。
作品コメント「もう還らないあなたのそばに立って。」

●E☆1000シュカシュー糖(演劇)
作・演出:河合穂高  
出演:伊東みさき 江田達貴 河合穂高 西園加 堀真亮
E☆1000シュカシュー糖は栄養の名前です。
そんなイメージで作りました。
岡大演劇部出身者でちょっと芝居ができたらいいね…集まったのが我々です。
新しい表現を追い求め、
それがお客さんに少しでも糧になれば…そういう意味で栄養です。
最初の公演、お口にあえば幸いです。

●石原ユキオ(朗読)
朗読:石原ユキオ
2005年より俳句を始める。
現代詩朗読会「大朗読」に参加し、
俳句朗読を行っている。
ブログ「石原ユキオ商店」
http://www.d-mc.ne.jp/blog/575/
俳句の朗読は、ただ読んだだけではお客様に伝わりにくいようです。
鑑賞の手がかりのつもりで、
散文の間に俳句を入れるような形で作品を発表しています。

◆日時
2009年3月14日(土) 
開演14:00/開演18:30
※開場は開演の20分前

◆会場
本行寺(岡山市蕃山町3-5)

◆上演協力金
950円(前売・当日共通)

◆主催
C.T.T.岡山事務局

◆お申込み・お問合せ
C.T.T.岡山事務局(NPO法人アートファーム [1])
〒700-0823 岡山市丸の内1-1-5-402
TEL=086-233-5175 
FAX=086-239-5895
info@artfarm.or.jp

[1] http://www.artfarm.or.jp/index1.php

食と性

小川糸の「食堂かたつむり」を読んだ。
 
お婆ちゃんが死んで、主人公が料理が好きで、ということで「キッチン」を思い出したけど、「キッチン」よりもやや深く生きるということに触れている小説だと思った。
キッチンはたしか「料理研究家」で食堂かたつむりは「料理人」なんだよね。
 
食堂かたつむりで描かれるのは、食べることと再生産。
人間は他の生き物の命をいただいて生きているということ。
生殖するということ。
人間もまた死ぬということ。
 
濡れ場を全然書かずに、手触りのある性を描いてるとこがすごい。
おっさんの下品さが結構生々しくて、ウッとなった。
 
「ショコラ」にも似たところがあるし、
「へばの」のことも思い出した。
 

東西句会にいってきました! その2

2月3日、名古屋の東西句会に参加させていただきました〜♪
 
とんとんぼうぼうさんことN村さん(俳人)と荻原裕幸さん(歌人)が駅まで迎えにきてくださって感激。
 

 
お二人にみそにこみうどんのお店に連れて行っていただきました!
みそにこみうどんって、いわゆるうどんの食感じゃないんですよ。
団子っぽい生地をうどん型にしてある感じ。讃岐うどんの感覚でつるつるんとすすることは不可能。
蓋にのっけてふーふーしながら食べます。
 
句会は少人数で何でも言える雰囲気でした。全然堅苦しくない。はじめてなのにアウェー感は薄かったです。
一句一句時間をとって批評し合えるとこがすごくよかった。
さほど点が入らなくても面白い句、というのが置き去りにされない。
度重なるドM発言と頭の悪そうな感想、申し訳ございませんでした。
  

 
句会の後、句会に出席されてたみなさんとコメダ珈琲へ。
名物「シロノワール」おいしかったです!!
ほかほかのパンの上にソフトクリーム!!!!
シロ(白)なのかノワール(黒)なのかよくわかんない名前だなあと思ってたら、本当に語源は白と黒 [1]なんですね。

ところで、結社の話になったときに、
自分の所属してる結社の主宰の名前が一瞬(2分ぐらい。長っ!)出てきませんでした。うはは。
(主宰万歳なかわりに憲法九条万歳な結社だから全然OKなのかも……)
 
 
東西句会のみなさん、ありがとうございました♪

また行きます!!

[1] http://www.komeda.co.jp/contents/special_w.html

東西句会にいってきました! その1

ユキオ的にツボだった荻原さんの言葉

・「だめでしょ」
・「20代って思春期じゃないの?」
・「●●●●って二人っきりのときに言ったら本気で叩くよ」※
 

※「どんなご褒美ですかーっ!!!」って
 心の中で思いっきりしっぽをふりました。
 
好き。
ああ。
きょどってごめんなさい。
 
荻原様にもっとキツいことを言われたい!!!
 
書ける!
 
書けるぞ私は!!!!
 

体験入店

夜なべして肌色を塗る仕事です
 
息白く体験入店しろと言う
 
捕鯨船降りる小さなおとなたち
 
屏風絵の目鼻消えたる女かな
 
疑似恋愛うさぎ混濁ロリポップ
 
鈍痛に擬音をつける蒲団かな
 
寒晴やねこねこ★にゃーす二号店
 
 
 
黒鳥 冬季号 20(平成21年1月1日発行)掲載

眉毛の下に蛇口がついてる

昨夜、NHKでしずちゃんが鈴木しづ子の俳句を読んで、VTRでしづ子のプロフィールが紹介されて椎名林檎の曲がかぶって、あーだめだーってなって、
 
 
大泣きしました。
 
 
誰かに電話で話したかったけど、夜中の二時なので我慢。
 
 
録画したかったよ〜。
高橋源一郎超いいこと言うし。大宮エリーの普通すぎる口調が面白いし。
 
 
日本ナンダコリャこれくしょん 今度は俳句だ!
 
という番組でした。

骨格時雨

注文していたキムチが届く。バイト先の冷蔵庫を開けると「石原様 白菜キムチ(大)1」と書かれた封筒が入っている。封筒の中にはキムチが入っているから(もちろんビニール袋二重で)封筒はもったりと膨らんでいる。荷物やじぶんの大きさが上手に把握できない。気がついたらキムチの封筒が濡れていて、キムチを濡らすまいとしてフードに水たまりができる。水を背負って歩く。中学生の丸い頭が上空をいくつも通り過ぎるはずの道を今日は傘の下に集まった丸くない頭が「こっかく」「こっかく」と囁きかわして、それは「告白」が正しいなんて、そんなかわりばえしないシナリオを彼女らが受け継いだなんて、靴の半分から下で、いま魚が跳ねた。

アイプチ

香港が不足している青蛙
 
黒南風や揺るるは母の縦ロール
 
ゆるゆるのくつした虎が涙雨
 
白靴やタンゴは踊れなくていい
 
純情な神様からすうりの花
 
アイプチで押し上げている朝曇
 
敗戦日men’s eggが売れてゆく
 
 
 
黒鳥 秋季号 19(平成20年10月1日発行)掲載

暗殺

春めくや全身豹柄のママン
 
朧夜のへりからそっと灰汁をとる
 
亀鳴いて土屋アンナを威嚇する
 
ほたるいかいつか暗殺されますよ
 
そのひとの妻からもらう春ショール
 
妹に顔を揉まれる修司の忌
 
東京の春をコマ落としで歩く
 
 
 
黒鳥 夏季号 18(平成20年7月1日発行)掲載