出演・掲載」カテゴリーアーカイブ

タイマン句会W杯 投句一覧 #taiman_kukai

トルココーヒー

俳句同人「傍点」主催タイマン句会ワールドカップ2018
我がトルコチームの投句一覧です。
祝勝会の様子はこちら

水タバコの水を人魚の泳ぐ音
7/20 題「シーシャ(水タバコ)」

姉妹来てチェリータルトを鈍角に
7/9 題「角」

ギュレギュレとみんな手をふる避暑の荘
7/31 題「拗音が3つ以上ある句」

城傾く箱庭の木を抜けば
7/13 題「抜」

蓴菜をちいさく掬う接続詞
7/26 題「接」

口中に骨片のある夏の月
7/26 題「骨」

夜のプールにかぶとがに連れてきて
7/13 題「カブトガニ」

袋いっぱい金魚をくれるココ・シャネル
7/20 題「人名しばり」

避難所に寝かされているエレキング
7/9 題「安全しばり」

五号室に夏は果てたり面格子
7/31 題「格子」

(得点順)

 

【祝優勝】タイマン句会W杯2018 #taiman_kukai

 

俳句同人「傍点」主催「タイマン句会ワールドカップ2018」
トルコ代表監督として出場し、優勝しました!
やったー!
(は? なんぞそれ? という方、石原監督の勇姿をtogetterからご覧ください)

そんなわけで8月某日、祝勝会を開催すべく地元の句友である古本斑猫軒店主ミコシさんを強引にお誘いしターキッシュレストランへ。
トルコの優勝を祝っていただくとともに、惜しくも勝利を逃したチームの作品について語ってもらいました。

石 原「今日はどうぞよろしくお願いします。シェレフェ(乾杯)!」
ミコシ「おめでとうございます。シェレフェ!」

Efes

トルコビールEfesで乾杯。

石 原「ではさっそくタイマン句会W杯に投句された全作品の中から3句取り上げていただき簡単な感想をいただければと思います」

炎昼超能力バトル反る少女  凡コバ夫(ブラジル)

7/31 決勝 題「拗音を3つ以上含む句」

ミコシ「文句なくよかったですね」
石 原「うん、これはやられましたね」
ミコシ「“バトル” “反る” の韻を踏んだたたみかけもうまいし “反る” という音から “sol(ポルトガル語などで太陽の意)” を連想させて南米の感じも出てる」
石 原「そこ……!? いやでもブラジルのサックー(タイマン句会W杯では作句をこう呼ぶ)はもう一定の評価を得ているのでスルーしてこれ以外で3句いきましょう」
ミコシ「えー……(野性俳壇でなかなか選んでもらえない※から拗ねてるのかな……)」

古本斑猫軒店主ミコシさん

古本斑猫軒ミコシさん。シーシャ初体験とのことだが毎日吸ってるひとにしか見えない。

トルコ代表監督 石原

監督らしくしようとスーツを着てみた石原。監督というよりはやさぐれた保険外交員だ。

ガードレール灼けて漁村の道に縄  黒木理津子(クロアチア)

7/10 B1 題「海沿いしばり」

 

ミコシ「句もいいんだけど、この試合自体がよかったんですよね。クロアチアチームの “正統派” 的な句に対してポルデヴィアからは実験的な句が出てきたわけで、この試合は双方が持ち味を出しておもしろい句が揃った。ここからどうしてもひとつ選びたかったんです。
その中でもクロアチアの “ガードレール灼けて漁村の道に縄”。漁村というひなびたものとして描かれがちですが、ガードレールを出すことで近現代の漁村になっている」

石 原「なるほど。たとえば灼けているのがガードレールじゃなくて石とかただの道だったら前近代の雰囲気になってしまうかも」

ミコシ「そうそう。漁村ということばに近代以前のイメージがつきまといがちなんだけど、そこへガードレールを持ってくることで現代的なリアリティが与えられている。
きっと人はそう多くない漁村で、灼けて真っ白な情景というのがそれにとてもよく合ってる。非常に夏らしい句だと思います。海のそば、人がほとんどいない中、道にぽつんと縄がある」

石 原「情景がしっかり見えますね」

ミコシ「叙情性もあるし、よくまとまってますよね」

夕菅にゆるい手綱の馬と行く  トオイダイスケ(スコットランド)

7/9 A1 題「安全しばり」

 

ミコシ「タイマン句会に出たものに限って言えば、トオイさんは全体にゆったりとした雰囲気の句が多くて、カメラワークで言うならば引きの画なんですよね。詠まれているものがはじめからひとつの画のなかに入っていて、カメラがパンしない。二物衝撃って要するにカメラがパンすることだと思うんですけど、そういうものをあまり感じさせない。
ゆったりとした時間の流れを引きの画で、なおかつカメラを動かさずに表現している。情報量としては多くないし情景として角の立ったものではないんだけど、空気感というのをよく伝えている、というのが今回トオイさんの句を読んで全体に受けた印象です。
その中でも “夕菅にゆるい手綱の馬と行く” は見事に言ってきたな! っていう。 “に” をどう解釈するかという問題はもちろんあるんですが、せっかくのロングショットなので細かい文字遣い以前にこの空気感を堪能したいですね」

石 原「“ゆるい手綱” は自分の語彙の中からは絶対出てこないフレーズなので痺れました」

内接円に半径とハンモック  ネル山ネル子(クロアチア)

7/26 準決勝1 題「接」

 

ミコシ「意外と点が伸びなくてもったいないな、ということもあって選びました。これたしか、しばりが “接” ですよね。そこからの句の連想の流れがスムーズで後を追いやすかった。
“接” から “内接円” を連想し、“内接円” から “半径” も連想しやすい。で、今度は単純なイメージの連想ではなく “半” という音から “ハンモック” に飛躍している。一回意味で連想を飛ばし、その次は音で飛ばしましたっていう。読者が連想の軌跡をたどりやすく、なおかつおもしろさもあるんです。結果的に、ひとつの抽象的な情景ができあがっている。そういうそつのなさがあったので、もうちょっと点が伸びてもよかったのかなと思います」

石 原「“半径と” までは実体のないもの、数学的なものなんですよね」

ミコシ「そう、形而上というか、概念」

石 原「それがハンモックでいきなり実体のあるモノが出てくる。そこがおもしろいですね」

タイマン句会得点一覧表

得点一覧表を見ながら語り倒す。たのしい。

石 原「それでは最後に斑猫軒からお知らせやおすすめ商品があればお願いします」

ミコシ「うーん、そうですねえ。俳句関連の在庫から具体的に何かおすすめしたいところなのですが、たぶんこのページをご覧になる皆さんのほうがよほど目も肥えていらっしゃると思うので、弊店ウェブショップの「短歌・俳句」カテゴリーページをご覧ください、という程度に留めておきましょうか。
つい先だって、『増補 現代俳句大系 全15巻揃』ほか、俳句の本を少し仕入れたんですが、すみません、まだウェブに掲載する作業を進めてない……。近日中にとりあえず何点かは載せますので。
他のジャンルでしたら、幻想文学妖怪関連書籍に力を入れていますので、ご興味ございましたら是非!」

俳句関連書籍入荷してます

店舗を持たない幻の書店古本斑猫軒へぜひお越しください。

古本斑猫軒(はんみょうけん)
〜幻想文学・人文書から絵本・暮しの本まで、古書買取販売いたします〜

「野性俳壇」「小説 野性時代」の俳句投稿欄。長嶋有(=ブルボン小林)夏井いつき両氏が選者をつとめており石原は毎月投句しているが長嶋さんに選んでもらえることは激レア。

実は『野性時代』4月号にも載ってました

3月号に続き、2ヶ月連続で入選。

夏井いつき・特選
火のような魚のようなチューリップ  石原ユキオ

1月のスイーツ句会にも来てくださったトートバッグ職人にして敏腕デザイナー中原ポール氏が長嶋有さんの選外佳作に入ってる。

ポールさん発案の #ロードサイド俳句 シリーズ、Twitterでもっと盛り上がるといいな。

載ったど!『野性時代』3月号

野性時代2018年3月号

KADOKAWAのロゴと鳳凰マークが燦然と輝く(イメージ)封筒を開けてみると野性俳壇のステッカーが入っておりました! わーい!
このステッカーは特選入賞者がもらえるものだそうですよ。どこに貼ろう。歳時記? Macbook?

夏井いつき・特選
資材部は土筆ゆがいているそうです  石原ユキオ

夏井さんがコメントで ”建築土木会社の「資材部」を想像。” と書いてくれていたのが嬉しかったです。俳句を受け取ったひとが妄想を広げてくれるとすごく嬉しいよね。

この上機嫌のいきおいで今月号の野性俳壇からぐっときた句を紹介します!

少女ぴよんぴよんす春の列車のとほければ  くらげを

「跳ぶ」でも「跳ねる」でも「跳躍す」でもなく「ぴよんぴよんす」なのがいい。口語の「ぴよんぴよん」に文語の「す」がつくとコミカルな雰囲気に。遠くの列車を見ようとするというよりは、はやる気持ちがおさえられなくてこころぴょんぴょんの状態なのではあるまいか。

麗かや分かった順に笑ふ寄席  霞山旅

たぶん昼席ですね。あったかくて客席はみんなぼーっとしてて、噺家さんのネタが笑いに変わるまでにタイムラグが生じる。ああ、繁昌亭に行きたい。

麗らかや婆さんは池に落ちない  井口可奈

落ちそうで落ちないんだと思う。落ちたら面白いのではないかと淡く期待してしまう。余談だがわたしは川に落ちそうな爺さんを拾ったことがある。

鈍行が一番早く着く春野  徳山雅記

誰も死なない時刻表トリック。

そういえばビバ!ユキオ俳句賞に応募してくださった方、野性俳壇の常連さんがけっこう多いです。野性俳壇でわたしの名前を見かけてSNSでチェックして応募してくださったんだと思う。野性俳壇のオフ会があったらいいなー。句会しないのかなー。あったらいいなー。あったらいいなー。

[amazonjs asin=”404105592X” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”小説 野性時代 第172号 2018年3月号 (KADOKAWA文芸MOOK 174)”]

活動記録(2017年)

●月刊俳句同人誌『里』2017年1月号に瀬戸正洋『へらへらと生まれ胃薬風邪薬』一句鑑賞を寄稿。

●「谷川俊太郎トリビュートLIVE 俊読2017」に出演(原宿クロコダイル)。俳句と詩を朗読する。2010年に続き2度目。

●BL俳句誌『庫内灯』スタッフとイベント「ことばや俳句と遊ぶ会」を開催(岡山市)。「ちょめ俳しせ俳クイズ」のコーナーを担当。

●円錐新鋭作品賞落選(高柳蕗子選上位5作品にノミネート)

●「poecrival 1」2席入賞(関悦史選)

●『小説 野性時代』の投句欄「野性俳壇」で特選に入賞。他、入選数回。

●『共有結晶別冊・二次創作短歌非公式ガイドブック』(2017年5月7日発行)に「石原ユキオインタビュー 憑依俳句と二次創作俳句」を寄稿。

●アートイベント「まちのすきまカフェ」(岡山市)にて「ぺったん詩」ワークショップと、短詩をめぐるトークライブ「短歌と俳句とぺったん詩」を開催(共演:荻原裕幸、中山奈々)。

瀬戸内ブッククルーズ「イチョウ並木の本まつり」(岡山市)に参加。俳句関連書籍を販売。また、トークコーナー「店主のオススメ本Z」で瀬戸正洋『俳句と雑文B』を紹介。

『現代詩手帖』2017年10月号「川口晴美と、詩と遊ぶ」に連作「四代目中村地球三郎第一句集『宙乗』より」を寄稿。
『Solid Situation Poems』稀人舎から発売中です。

●ワークショップ「ぺったん詩ぺったん会」を開催(東京)。

●『共有結晶別冊 萬解』(2017年11月23日発行)の「俳句百合読み鑑賞バトル」に寄稿。

●月刊俳句新聞『子規新報』第64号(2017年11月30日発行)「次代を担う俳人たち」に掲載。

●BL俳句誌『庫内灯3』(2017年11月23日発行)の「海外文学海外文学感想文BL俳句」に連作「レニー、俺たちいつかちひさな土地を手に入れてぜいたくざんまいに暮らすんだ。」を寄稿。

[amazonjs asin=”B071L87BTF” locale=”JP” title=”BL短歌合同誌『共有結晶』別冊 二次創作短歌非公式ガイドブック”]

[amazonjs asin=”B077Y87N8V” locale=”JP” title=”BL短歌合同誌『共有結晶』別冊「萬解」”]

「はつかねずみと人間」はイケメン訳の高村版を読むべし!

家畜を見るためにヤギ牧場に吟行しました

『庫内灯3』の「海外文学海外文学感想文BL俳句」に参加しています。

今回わたしが取り上げたのはジョン・スタインベックの「はつかねずみと人間(Of Mice and Men)」。

小柄で頭の切れるジョージと知的障害を持つ怪力の大男レニーは二人で農場を渡り歩く労働者。彼らは自分たちの土地と家を持つことを夢見ていましたが、それがあと少しで叶いそうになったとき、突然悲劇が訪れ夢は潰えてしまいます。

そもそも海外文学でBL……というお話をいただいたときに真っ先に思い出したのがこの作品なのですが、最初に読んだのはおそらく小学校高学年か中学生の頃です。読み直してみようと新潮文庫の『ハツカネズミと人間』(大浦暁生訳)を取り寄せてみたところ……

レニーの一人称が「おら」!
ドラゴンボールかよ!!

謎方言が気になってストーリーに集中できないので図書館で『スタインベック全集4 はつかねずみと人間<小説・戯曲>』(高村博正訳)を借りてきました。

よかった。高村版では二人とも「おれ」だし話し言葉が自然だ!

(大浦訳)
「ジョージ……おらのがねえよ。なくしたにちげえねえ」
そっとつぶやくと、がっかりして地面に目を落とした。
「おめえ、初めから持ってねえんだよ、バカだな。おれが二枚ともここに持ってる。おめえになんか労働カードを持たせておけるもんか」

(高村訳)
「ジョージ––おれのがない。きっと落としたんだ」とそっとつぶやき、がっくりして地面に目を落とした。
「おまえは、はじめから持っちゃいないんだよ、ばかだな。おれが両方ともここに持ってるんだ。おまえに労働カードを持たせておくはずがないだろが?」

おわかりいただけたでしょうか。
高村版レニーは少年のようでかわいらしく、高村版ジョージはそこはかとなくイケメンなのです。レニーへの「もうしょうがないなあ(おれが守ってやるぜ!)という雰囲気が滲んでいはしまいか。「ないだろが?」のあたりとか。

スタインベックはこの小説で “give me” → “gime” など、農夫たちの話し言葉を音のまま記述することを試みたそうで、大浦版はその日本語での再現を目指したものだとは思いますが、ジョージが「おれ」なのにレニーが「おら」なんて、レニーにだけ特別なキャラ付け(漫画などによくある、特定のキャラだけが特徴的な話し方をするやつ。ラムちゃんのだっちゃ口調、孫悟空のオッス、オラ悟空口調など)を与えているようで嫌です。ラフな話し言葉にとどめている高村版のほうが好感が持てます。

また、あとがき・解説では翻訳者それぞれのスタンスの違いが明確に分かれています。

ジョージがレニーをリンチから救うために射殺する結末の場面は、何気ない動作や言葉をとおして、ジョージのやるせない気持ちが切実に伝わってくる。(訳者あとがき/大浦暁生)

残酷な私刑(リンチ)から親友を救うために、ジョージはレニーを「安楽死」させます。いちばんしたくないことをせざるをえないジョージのいたたまれない気持ちに同情する読者もいるでしょう。しかし逆に、生きる権利を奪われたレニーに対してはどうでしょうか。最愛の、もっとも信頼していた親友に突然うしろから殺されるレニーの運命とその扱いに疑問を感じる人も多いはずです。(訳者解説/高村博正)

(ごめん、いま引用でサラッとネタバレしたけど、どうしようもなく追い詰められた状況でジョージが相棒のレニーを殺してしまうのです。)

一方的にジョージの側に感情移入して鑑賞する大浦氏に対し、殺される側のレニーに目を向ける高村氏。高村氏はスタインベックの作品を原作とした映画や舞台公演を可能な限り観ているスタインベックオタク(推定)ですが、強者の立場に立ちがちなスタインベックの姿勢に対して非常に批判的です。愛ゆえの批判を感じます。『はつかねずみと人間』を読むなら、もうぜったい、高村博正訳の全集をおすすめします。あたくし思いますに、イケメンとはヒューマニストのことなのよ!

ただし流通してません。ぜひ図書館で読んでください。

10/28(土)イチョウ並木の本まつりに出店したよ

瀬戸内ブッククルーズ「イチョウ並木の本まつり」に参加しました。

瀬戸正洋『俳句と雑文B』
佐藤文香『天の川銀河発電所 Born after 1968 現代俳句ガイドブック』
『BL俳句誌 庫内灯 2』『guca紙(ぐーかし)』など、
俳句の本をすこしだけ持っていったところ……

まさかの完売!!!!

本当にありがとうございました。
(そして、ほしいのに買えなかった方ごめんなさい)

ガラスに何か貼ってあるのは……

「店主のオススメ本Z」というトークのコーナーで紹介した瀬戸正洋『俳句と雑文B』に入っている俳句です。ちなみにこの本はわたしから買うか、版元から著者に連絡してもらうか、直接著者本人に連絡する以外手にいれる方法がありません。

もっと俳句の本を流通させなければ! という思いを強くした一日でした。

まちのすきまカフェ*ぺったん詩報告

2017年9月30日(土)・10月1日(日)「まちのすきまカフェ」にて「ぺったん詩」ワークショップと短詩をめぐるトークライブ「短歌と俳句とぺったん詩」を開催しました。

ワークショップ一番乗りは『天の川銀河発電所 Born after 1968 現代俳句ガイドブック』収録作家のこちらの方。

注目の若手俳人なのに日本全国どこでも会えるイメージが強すぎてツイッターで宣伝するのを忘れていました。もっと「クロイワくんに会えるよ!」アピールをすればよかった……。

荻原裕幸さんの短歌、中山奈々さんの俳句、石原の俳句がばらばらのまぜこぜになっている中からお気に入りのフレーズを見つけてぺったん!

↑ちなみに手タレは岡山大学短歌会のみなさん。

完成したぺったん詩は壁に貼りました。

字を消すために*(アスタリスク)を使うなど様々な技法が発明されていた!

こちらはトークの様子。右から中山さん、荻原さん、石原。

物販コーナーは文藝イシュタルさんが手伝ってくれました。わたしの強引なリクエストでエプロンをつけてもらいました。

二日間使ったはんこは「歴戦の勇者」みたいな貫禄のある汚れ具合に。

今後、岡山でも他のまちでも「ぺったん詩」の会を開きたいと思っています。「うちのまちに来て〜!」というお誘いもお待ちしてます!

 

9/30(土)・10/1(日) #まちのすきまカフェ に遊びに来てね

9/30(土)10/1(日)の2日間岡山市で開かれる「まちのすきまカフェ」というイベントで「ぺったん詩」ワークショップを開催します。ことばのはんこをぺたぺたして短い詩をつくるよ!
初日の18時からは歌人の荻原裕幸さんと俳人の中山奈々さんのトークライブ!

短詩をめぐるトークライブ「短歌と俳句とぺったん詩」について

ぺったん詩 ワークショップについて

●「ぺったん詩」ワークショップ[予約不要]
9/30(土)11:00〜16:30 / 10/1(日)11:00〜18:00

 

●短詩をめぐるトークライブ「短歌と俳句とぺったん詩」[要予約]
9/30(土)18:00〜20:00
ishiharayukio★gmail.com 件名「短歌と俳句とぺったん詩予約」でお名前と人数をおしらせください。
椅子の用意が必要な方はその旨お書き添えください。

まちのすきまカフェ
岡山市北区中山下 2-1-21
中山下21ビル

俊読2017報告

2017年4月30日、谷川俊太郎トリビュートLIVE 俊読2017に出演しました。
原宿クロコダイルに駆けつけてくださった友人たち、先輩方、本当にありがとうございました。
東京のライブハウス(そう、この響き!東京の!ライブハウス!)で、緊張のあまり本番前の打ち合わせで笑いの発作に襲われたりしながらも(当然、司会進行の桑原滝弥さんに突っ込まれた)なんとか無事にパフォーマンスすることができたのは、知ってる人いっぱいいるしこの会場実質全然アウェーじゃなーいー! という心の支えがあってこそでした。
そして、すばらしい職人技を見せてくださった共演者のみなさん、主催者の桑原さん、スタッフさん、ご本尊(!?)谷川俊太郎さん、ありがとうございました。


 

 

今回取り上げた作品について。
『おばあちゃん』谷川俊太郎・文/三輪滋・絵
わたしが手に持っていたのは2016年にいそっぷ舎から出版された復刻改訂版の絵本で、オリジナルは1982年にばるん舎から出たものです。
(ちなみに1982年といえば、わたしの祖母が「おばあちゃん」になった記念すべき年。)
認知症で寝たきりのおばあちゃんのことを孫の視点から語った本文にシュールで不穏な絵がついています。
なぜこの作品を選んだかというと、祖母が昨年の春に他界し、認知症や介護についてすこし冷静に考えられそう、という気がしたからです。

そのあとに朗読した自作の詩「祖母のパイナップルジュース」は、2007年ごろ「詩のボクシング」で発表した「祖母ジュース」が元になっています。

長年わずらった糖尿病の悪化により
祖母の尿はパイナップルジュースになりました

憑依系俳人としてはここまで自分自身の体験を元にしたものを発表するのはけっこうレアかもしれない。
谷川俊太郎さんにも笑っていただいて、お客さんに休憩中や終演後に声をかけていただいて(ご自身も朗読される方がたくさんいらっしゃってた様子。あと、「わたしも腐女子です!」と明るく宣言して庫内灯のフライヤーを取りに来てくれた方!)10年分くらいのちやほやをもらって岡山に帰りました。

緊張で記憶が飛び飛びなので出演者限定の記録映像が届いたら他の方のパフォーマンスをちゃんと見たいです。

 

↑内容はビターきわまりない。お父さんとお母さんの年齢差が気になる。同じコンビの『せんそうごっこ』もおすすめ。

↑主催者桑原滝弥さんが詩を書いた夫婦がテーマの写真集。贈り物によろしいのではないかと。