投稿者「yukioi」のアーカイブ

神よ神よ

訳あって、エロイことをできるだけたくさん考えて過ごそうと心掛けているのですがなかなかうまくいきません。私って淡白なのかもね。
 
「Lの世界」をDVDで、シーズン1の5本目まで見ました。
CACで展示するイザベラ某の映像作品という設定の映像がすげーかっこいいです。
キリストと使徒を思わせる扮装の男たちの前に女がやってきて、この先は保守的な俳人の方にも安心してお楽しみいただける優良俳句ブログとして記述を差し控えますが(嘘です。めんどくさいから書かないだけです。DVDで見てね)、女性の真剣な、というかギリギリの、切羽詰まった、本気の、すごい顔が、もう、最高です。
キリスト風の男性がガクンとなるところにユーモアがあります。
その続きもまたリアルで良いです。
 
象徴的に描いているんだけど、ものすごく思い当たることがある。
性行為や、ジェンダーのことのみならず、もっと広い範囲で、ああ、こういうことってあるよなあと。
 
そういえばこういう「あるある」みたいなのって川柳的な気がする。
現代川柳って、これでもかっちゅうほどシュルレアリスティックで全く意味が理解できないものより、これでもかっちゅうほどシュルレアリスティックな割には妙に現実に思い当たることがある、みたいな作品の方が高い評価を得ている気がします。

週俳8月の俳句をもっと読む

週刊俳句の「週俳8月の俳句を読む」書かせていただいてます。ちぇけらっちょう。
  
あべかんさんのことをいっぱい書いて嵩張ったからそれ以外をこっちに書きますね。(石原さんはおくゆかしいね!)
 
 
▼ 西川火尖「敗色豊か」
 
ここでいう「敗色」というのは、勝ち組負け組を考えたときの「敗色」なのでしょう。
火尖さんのブログ読んだりして、先入観を持ってるからかもしれないけれど、やはり主人公は営業かなにかやってる若いサラリーマン、明らかに過労、みたいな印象。
まだ負け組に決まったわけではない。しかし勝てる見込みは皆無に等しい。
 
百日紅やはり稼がねばと思ふ
 
「やはり稼がねば」っていう言葉がおそろしくリアルです。
「やはり」ってとこが。
見るともなく百日紅の方に向けた目が充血して涙目。
ところで「蟹工船」が売れているそうですが、このブームに乗っかって新俳句人連盟の入会者が増えたりしたら面白いと思います。
来るべきブームに先駆けて、私は今年度から「道標」会員です。どうだ、おしゃれだろう!!
 
 
▼ 中原寛也「あなた」
 
早口に麦茶を飲むか問はれをり
 
「麦茶飲むっ?」って、平岩紙さんの声で再生されます。何故だ。
 
水虫の薬みんなに塗つてをり
 
水虫の専門医というわけではないように思います。
おそらく、みんなに薬を塗っている人自身が水虫を患っておられるのでしょう。
そして、薬を塗られている人たちは水虫ではないはずだ。
塗られたら水虫をうつされそうです。おそろしい。
 
 
▼ 小林鮎美「帰省」
 
ガレージの前は花火をするところ
 
うちも!!!

▼ 関悦史「皮膜」
 
ボンデージのなかにみつちりあきのくれ
 
どう受け止めていいのか悩んでS田K弥さんに話したら、「まさしく熟女だね!」と断言されました。
「みつちり」も「あきのくれ」なところも熟女なんだそうです。
 
エロイエロイレマサバクタニと冷蔵庫に書かれ
きのこ雲の切身と鯖を買つて帰る
白蝶やポットより垂れ歩みさる
 
といった句を、ホラーとして読んでいたのですが、そう言われてみれば
「エロイエロイ」は「エロいエロい」なのかもしれず、
「冷蔵庫」や「鯖を買つて帰る」は人妻を表しているのかもしれず、
「きのこ雲」はそそり立つ男根またはそこから噴き上げる精液なのかもしれず、
「ポットより垂れ」る「白蝶」は精液の最後のひとしずくなのかもしれず、
もう、全体的に「エロ」く読んじゃえばいいのかもね!
 
佐保姫のふとももわれの頭をはさみ
 
擬人化した春、佐保姫タソにはげしく萌えてるんですねー。
秋が来たら竜田姫にはさまれてまた萌えるのでしょう。
これを超強引に、春の女神様がきまぐれに、少女の桃割れの頭を挟んでるっていうふうに読むのは反則ですか?
(最近『Lの世界』にハマってます)
 
▼ 田口武「雑草」
 
竹婦人誰にも見られてはゐない
 
竹婦人についてはきっこのブログに詳しいです。
布団の間に、お尻部分までついてるちょっと高級なホールがちら見えしているところを想像しました。
すいません。エロい想像をする癖が抜けません。っていうかそういうとこ狙ってますよね!?

冷奴(仮)

 
きみのイメージで書きました と 渡された役を降板したのは
字面通りの意味でなく 暑いですね でも朝晩は冷えますね みたいな
打ち水
だと最初からわかっていた
ことをわかられてなかったこと が
ひたすらしゃくで
 
香港が不足している青蛙
 
あるいは豆腐の上で茗荷はいましがた
円月殺法で斬られたと主張する
 
現場ではカメラの前にからだを捨ててきた
 
吐瀉物 油 酒 苦椒醤 その他で磨かれた卓子
鍵束 爪 付爪 靴底 硬貨 その他で描かれた傷が
まるくまるく光るぎたぎたのまつ毛押し上げて
割り箸はじょうずに割れなかったときのが好き なんて
坊やだからさ、坊や。
口の端ゆがめるだけでさ
悪い女になれるのなら
無駄なテイクを重ねることもできた
 
純情な神様からすうりの花
 
モザイク越しに指示を受ける
青い青い
青紫蘇 葱 生姜
ひりひりと剥けた まだかさぶたになる前の
あなたの顔をブラシで刷いているのはムンクですから
どうぞご遠慮なく叫んでください
 
誰にだって貸せる着ぐるみだけど
しじゅう着られるのはごめんだ
ファブリーズして ちょうだい
 
二十六歳の誕生日
わたしの二十六歳が午前九時に生まれる
潮干狩りに行けなかった母の
遠い海から
現世の釣り針にえぐられて
しかたなく肺胞をふくらませた
 
ほたるいかいつか暗殺されますよ
 
とっくにぬるくなった器で
いまだ耳をそばだてている
木綿豆腐は醤油を吸い
クランクアップを待つことはない
 
つまりは
夏っていやですね みたいな
でもビールうまいし みたいな
吐瀉物 みたいな 茗荷 みたいな 靴擦れ ささくれ 二枚舌 みたいな
乗りかかった船で
もう皿は食らわない
 
冷奴ぼくらもっと駄目になれる
 
 
 
大朗読(2008.6.28)
 
 

無国籍アジア風、フェティッシュ系。

(写真1)
銃口が真っ正面につきつけられている。90度横倒しに、掌側を下に向けて構えているのは香港映画を意識しているのかもしれない。舞台はキャバレーだろうか。拳銃を持つ男のすぐ後ろの壁には縦長の鏡が何枚も張り合わされており、ところどころに赤いタイルがはめ込まれている。ピントは拳銃とそれを握り締める拳に合っているから、男の顔は鮮明には見えない。
 
(写真2)
臀部のアップ。東洋的な、フラットな尻。垂れてはいないが持ち上がってもいない。赤いサテンのTバックに黒レースの縁取り。腰にガーターベルト。太股にレース、その下に続くフィッシュネット。尻の右側には二つのにきびがあり、股の間から都会の夜景のようなきらめきが見える。窓辺に立ったにしては不自然。室内にクリスマスツリーのようなものが置いてあるのかもしれない。
 
(写真3)
黒髪の女。女というよりもほとんど子供に見える。手術着を思わせる薄緑色のシーツの上に、手錠をかけられて四つん這いになっている。口に鍵をくわえている。ガーターベルトにフィッシュネット。紡錘形に尖った胸の尖端に、水滴のような乳首がある。
 
(写真4)
ベッドサイドに置かれたコップと数種類の錠剤。有線放送のvolやch、照明の調節をする操作パネル。ここが日本で、ラブホテルで撮影されたものだとはっきりとわかる。
 
(写真5)
ピアスのない臍、赤いパンティ、ストッキングを外したガーターベルト。太股には引っ掻いたようなみみず腫れがある。つやのある膝頭はゆったりと開かれている。足元には男が跪き、女の片足を掴み、ペディキュアを塗っている。後ろへなでつけた髪が幾筋か垂れている。眉は濃い。小さく泣きぼくろ。男はチェックのシャツを羽織っている。下は色あせたジーンズ。男の後ろの壁には縦長の鏡と赤いタイル。鏡にはカメラを構える女の姿が映っている。
 

デプロメールの伝言メモ

バイト先Aで冷茶用のガラスの茶碗を割った。
バイト先Bで水割りやビールなんかに使うグラスを割った。
 
最近何かと物を壊してしまう。こういう時期がときどきある。
 
 
平田俊子は痛快だ。
 
 
久しぶりの場所へ顔を出すと、歓迎されるより来なかったことを非難され、再び来たことを非難される。 
こんどは正直に、「なんか感じ悪いですね」って言ってみよう。笑いながら。「機嫌悪いんす?」できるだけみんなに聞こえるように。
 
机の端に積み上げられている、製薬会社の「粗品」の箱。
抗生物質のロゴが入ったボールペン。
胃薬の付箋。
湿布薬の付箋。
ノック式修正テープはおそらく糖尿病。
 
とかく世界はうじゃうじゃしている。
 
七時からバイト。
 
些細なことを、ほんの一瞬ずつ、思い出す。

世界はぼくちんたちにとことん甘い

昨日、夜十時台の電車で、男子高校生ふたりが、
「なんでこんな人多いん」
「みんな仕事しとんじゃ」
「車で通えばええのに」
って話してた。
 
大人は酒を飲むから、車では帰れないんだよ。
私は飲まないけど。
 
君たちはすぐにおじさんになれる。
よかったね。
世界はおじさん用にできてるから。
 
少年たちは、階級が決められていく段階で、それぞれにふさわしいおじさんになっていく。
あれ、すごく不思議。
 
男って馬鹿だから、っていう台詞で片付けるのも、簡単で羨ましい。

金魚たちの妄想を七輪で焼けなくなりました

みなさん、たいへん申し訳ございません。
2008年7月13日に予定しておりました、「金魚たちの妄想を七輪で焼くライブ」は、やむにやまれぬ事情により中止となりました。
すでにチケットをお買い求めいただいた方につきましては個別に連絡させていただいております。
 
今回、ライブに向けて練習していた演目は、さらに濃厚に煮詰めた形で近いうちに発表したいです。
待っててください。
ごめんね。

イベント告知 ユニットで出るやつ

2008年7月13日(日)
金魚たちの妄想を七輪で焼くライブ
- 音は暴力です。言葉は戦争です。 -
16:30開場 17:00開演
会場:BIG MAMA 岡山市表町2丁目4-18 元町ビル2階
出演:

ANTICOOL DRIVE [ハウスバンド]
LR CONFUSION [田中恵一 岩本文秀]
煮えたぎったスープ [東井浩太郎 神代和博]
OLD FLAG [越宗泰昭 ホムラ 郡宏暢]
ウロボロス高校第三演劇部 [保田悠詩 石原ユキオ だいすK]

料金:1000円(1ドリンク付)
 
 
 
! ! ご め ん な さ い ! !
 
このイベントは諸々の大人の事情により中止となりました。
ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。
すでに前売りチケットをお買い求めいただいた方につきましては個別に連絡させていただいております。

イベント告知 ソロで出るやつ

2008年6月28日(土)
第18回大朗読 六月の階段
17:00〜19:00(飲物付1000円)
 
出演
秋山基夫/石原ユキオ/岩本文秀/小山伸二/加藤健次
河邉由紀恵/東井浩太郎/保田悠詩/郡宏暢 ほか
 
★二次会19:00〜21:00(会費2000円)
★会場:未完成(岡山駅西口より奉還町商店街入り口へ徒歩3分)
★飛び入りご希望の方は自作の詩(朗読未発表作品)をご用意下さい。お一人持ち時間3分以内でお願いします。
★お問い合わせ:未完成 086-254-2945(15時以降・日曜除く)
 

a.k.a GH

HGといえばハード・ゲイ。
GHといえば現代俳句協会。
 
5月30日は岡山県現代俳句協会の俳句大会でした。
協会員以外も参加できるので、遊びに行かせてもらいました。
  
俳句の団体はどこも高齢化が問題になってるみたいです。
大会の際の会場設営なんかも結構大変だと思う。
以前から、俳句団体は大学の俳句サークルと提携すればよいのではないか、と思っていたので、そのことを会長さんに申し上げてみましたところ、
「大学のサークルで俳句をする人いうんは……古いんよ。ぼくらの俳句見せたら『そんなもん俳句じゃね〜』言われてしまう」
とのこと。
あぁ、と納得。
 
我が母校の俳句サークル、前衛系の作品出したら悪魔祓いされそうな雰囲気だったもんな……。
(在学中に道場破りに行けばよかった。)