週刊俳句の「週俳8月の俳句を読む」書かせていただいてます。ちぇけらっちょう。
あべかんさんのことをいっぱい書いて嵩張ったからそれ以外をこっちに書きますね。(石原さんはおくゆかしいね!)
▼ 西川火尖「敗色豊か」
ここでいう「敗色」というのは、勝ち組負け組を考えたときの「敗色」なのでしょう。
火尖さんのブログ読んだりして、先入観を持ってるからかもしれないけれど、やはり主人公は営業かなにかやってる若いサラリーマン、明らかに過労、みたいな印象。
まだ負け組に決まったわけではない。しかし勝てる見込みは皆無に等しい。
百日紅やはり稼がねばと思ふ
「やはり稼がねば」っていう言葉がおそろしくリアルです。
「やはり」ってとこが。
見るともなく百日紅の方に向けた目が充血して涙目。
ところで「蟹工船」が売れているそうですが、このブームに乗っかって新俳句人連盟の入会者が増えたりしたら面白いと思います。
来るべきブームに先駆けて、私は今年度から「道標」会員です。どうだ、おしゃれだろう!!
▼ 中原寛也「あなた」
早口に麦茶を飲むか問はれをり
「麦茶飲むっ?」って、平岩紙さんの声で再生されます。何故だ。
水虫の薬みんなに塗つてをり
水虫の専門医というわけではないように思います。
おそらく、みんなに薬を塗っている人自身が水虫を患っておられるのでしょう。
そして、薬を塗られている人たちは水虫ではないはずだ。
塗られたら水虫をうつされそうです。おそろしい。
▼ 小林鮎美「帰省」
ガレージの前は花火をするところ
うちも!!!
▼ 関悦史「皮膜」
ボンデージのなかにみつちりあきのくれ
どう受け止めていいのか悩んでS田K弥さんに話したら、「まさしく熟女だね!」と断言されました。
「みつちり」も「あきのくれ」なところも熟女なんだそうです。
エロイエロイレマサバクタニと冷蔵庫に書かれ
きのこ雲の切身と鯖を買つて帰る
白蝶やポットより垂れ歩みさる
といった句を、ホラーとして読んでいたのですが、そう言われてみれば
「エロイエロイ」は「エロいエロい」なのかもしれず、
「冷蔵庫」や「鯖を買つて帰る」は人妻を表しているのかもしれず、
「きのこ雲」はそそり立つ男根またはそこから噴き上げる精液なのかもしれず、
「ポットより垂れ」る「白蝶」は精液の最後のひとしずくなのかもしれず、
もう、全体的に「エロ」く読んじゃえばいいのかもね!
佐保姫のふとももわれの頭をはさみ
擬人化した春、佐保姫タソにはげしく萌えてるんですねー。
秋が来たら竜田姫にはさまれてまた萌えるのでしょう。
これを超強引に、春の女神様がきまぐれに、少女の桃割れの頭を挟んでるっていうふうに読むのは反則ですか?
(最近『Lの世界』にハマってます)
▼ 田口武「雑草」
竹婦人誰にも見られてはゐない
竹婦人についてはきっこのブログに詳しいです。
布団の間に、お尻部分までついてるちょっと高級なホールがちら見えしているところを想像しました。
すいません。エロい想像をする癖が抜けません。っていうかそういうとこ狙ってますよね!?