私の敬愛して止まない友人、月崗ヤスコ女史の受賞後第一作、「花と姫君と悪魔のヴィヴィアン」がLaLaDX11月号(白泉社)に掲載されています。
森の奥に棲む悪魔ヴィヴィアンは、その長い髪に魔力の全てを宿しています。
ある日、南の城の第三王女がヴィヴィアンの森にやってきます。
王女様はなんと、悪魔のヴィヴィアンの「お友達になりに行くの」と言うのです……。
髪に魔力を宿しているというアイデアは「サムソンとデリラ」、少女が自分の持ち物を分け与えていく様子はグリム童話「星の金貨」を思わせます。
途中で登場する悪いお妃様の造形も極めて童話的。
しかしながら、古い物語の単純な翻案ではなく、聖書のエピソードや童話の要素でストーリーの大枠を構築しながらも、現代的な閉塞感・孤立感・居場所のなさが描かれているように思います。(ヴィヴィアン、ひきこもり気味だしw)
デビュー作も、デビュー前に描かれていたものもそうですが、衣装がとにかく可愛い。
小さな女の子が本当に愛らしい。(次は小憎らしい腹黒少女キャラも是非!)
あと、細かいところで気に入ったところをあげるならば、「禁断の崖に咲く花」がとても地味な単色のパンジーみたいな姿に描かれているところがとてもよかったです。
これが薔薇や百合みたいな派手な花では陳腐だと思う。
崖に咲く花って温室に咲く花とは違うもの。
月崗先生、これからも応援してます★