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台北の隠れ家にひきこもる旅(6)ひとり旅と61noteと旅行ゴミノート

ひとりで台湾に来た(行った)と言って(日本でも台北でも)何回か驚かれたのだが、ひとり旅はそんなに珍しいのだろうか。

いや、わかるよ。旅行会社で申し込む場合、おひとり様料金が追加されるので経済的でない。
個人旅行だとしても、ひとりでは料理を何種類も頼んで食べくらべることなんてできない。
夜市名物の巨大な鶏排(じーぱい)だって、ひとりなら買うのを躊躇してしまう。

でもひとりは気楽だ。夜中に目が覚めて深夜番組見てもいいし、ベッドで甘いジュースを飲みながら旅行ゴミノートにゴミを貼り付けていても「お菓子の袋は捨てて! 虫がわくよ!」とか言われない。

っていうか、誰かと一緒に行く場合、経済状況が著しく違うとお互い疲れるでしょう?
わたしはできるだけ安いホテル、場合によってはゲストハウスの相部屋でもOKぐらいに思っていても、友人はフロントのひとがビシッと制服着ててシャンデリアが下がってて見るからにお湯の温度が安定してそうな朝食ビュッフェつきのホテルに泊まりたいかもしれない。
「LCCはちょっと抵抗がある……」って言われるかもしれない。
だからもし誰か海外旅行するなら、現地集合・宿泊先ばらばら・現地解散の旅がいいかな……。

あと、ちょっと考えたのは、本当はみんなひとり旅なのに防犯上「友達と一緒に来てる」とか「ツアーで来てる」とか言い張ってるんじゃないの、っていう。
台湾はギラギラかつニヤニヤした感じでガン見されることがないからつい正直にひとり旅だと白状してしまっているが、もしかして言わないほうがいいのか。今後気をつけます。

さて、わたしのようなソロ活動がお好きな方にも自信を持っておすすめできるビールのお店が61noteです。

61note

このソーセージが甘くてじゅわっとしておいしいの。

ビール、甘いソーセージ、きゅうりでさっぱり。
うっかりすると無限ループだよこれは。
(と言いながら一杯しか飲んでいない。酒に弱いので)

朝食も昼食もさっと食べてさっと出ていくタイプの店だったから、61noteでゆっくりのんびりできたのはすごくよかった。お店の内装もスタッフの女性もおしゃれだった。こういうとこで一人でビール飲んでるとかっこいい大人になったような錯覚に陥るわ。ヒャッハー。

旅行ゴミノート

旅行ゴミノートの一例です。

余談だが旅行ゴミノートを始めると

「ゴミノートに張り込んだらかっこよくなるかどうか」という目線でものを買うようになる

らしい。
自分はそこまでではないと思っていたのだが、徐々に一度手にしたゴミは可能な限りノートに貼りこみたいという欲望に支配されるようになっていたようだ。
台湾から帰ってきた際に空港のバス乗り場で
「台湾岡山便の搭乗券をお持ちの方は岡山駅までのバスが無料です!」とにこやかに言われて俺の大事なゴミを回収しようとするとは……!」と敵意を覚えた。

(でも結局おとなしく搭乗券を差し出して無料で乗せてもらった。)

台北の隠れ家にひきこもる旅(5)万人におすすめできるタイペイ・アイ

タイペイ・アイ(台北戯棚)は前回の台湾旅行のときから気になっていた。
市内中心部にある京劇など伝統芸能の劇場だ。

前回はホテルから劇場まで歩いてすぐだったので、自然と目に入っていた。
いかにも観光という場所は息がつまるような気がしてあまり得意ではないのだが、京劇と言えばうちら世代的には「さらば、わが愛/覇王別姫」であり皇なつきじゃないですか。

これは見ておかねばなるまい。
そう思ってウェブサイトをチェックしたら完売!(大きな団体さんが入ってたのかもしれない。)

今回はぬかりなく、日本にいる間にKKdayでチケットを購入しました。(事前にカード払いしておき、現地ではスマートフォンにバーコードを表示するか、バーコードを印刷した紙を提示するシステム)
タイペイ・アイの公式ウェブサイトからも購入できます。割引の条件などを見比べて選ぶといいと思う。

タイペイ・アイは海外旅行客向けに特化してる劇場なので、字幕が出ます。英語、韓国語、日本語。劇場内は案内スタッフがたくさんいて、だいたい英語か日本語が通じるので中国語が話せないひと(わたし!)にも安心だ。

席はほとんど埋まってたけど、おじいちゃん二人組の隣がひとつ空いてたから「お隣いいですか」って丁寧に声かけたんですよね。
そしたらそのおじいちゃんが「隣でも膝の上でもどうぞ」って言ったのよね。
は。なんだてめえいますぐし…
しーふぇん(十分)で天燈にくくりつけられて飛ばされろ(婉曲表現)。

こういうノリのオッサンたちが台湾を含めてアジア各国に買春ツアーに行っていたのだろうな。
海外旅行に来て日本人の気持ち悪さに鳥肌を立てるとは思わなかった……。

それはさておき。
実はこの劇場は開演1時間前からロビーで俳優さんたちが化粧の様子を見せてくれたり、衣装を借りて写真撮影ができたりするんだ。
だからほとんどのお客さんは早めに到着している。
わたしのように開演開始ぎりぎりなのがわかっているのに春陽茶事雙連店のかわいい電飾に引き寄せられて梅子緑茶を外帯してる場合ではないのです(よく間に合ったよね)。ぜひ30分以上余裕を持って到着してロビーで手に模様を描いてもらったり普通の男の子が妖怪に変身する様を凝視したりしてください。

開演後も舞台の写真撮影OK(フラッシュ不可)なんだけど、手に汗にぎりすぎてそれどころではなかった。
下記がこの日の演目。

第一部:歓楽民俗マーケット「鼓舞獅躍」(竣越芸術劇団)
お坊さんが獅子を探し、その獅子が山に登る様子を表した獅子舞が中心のショー。
獅子舞って頭側の人が尻尾側の人の上に乗って前脚を上げた様子を再現するじゃないですか。あの動きを交えて、これ絶対無理じゃろっていうぐらぐらした小さい足場を登っていくんですよね。その足場と足場の間でかなり大きくジャンプしないといけない距離があり「どうやって飛ぶの?」「どうするどうする?」とかなり焦らした挙句一瞬で飛び移るんだけど、何が起きたか理解が追いつかなかった。頭側の人視界悪いと思うしほんとうにどうやって……。もう一回見たい。
獅子舞の目がばっちんばっちーん! って瞬きできるようになっててそれがすっごくかわいいです。

第二部:京劇テーマショー「虹橋で真珠を贈る」(国立台湾戯曲学院京崑劇団)
海に住んでいる凌波仙子という女性の姿をした神様と白詠という名前の人間(たぶんイケメン設定)が結婚したことが神々の怒りを買い大戦争となるも真珠のパワーで神々の軍勢を撃退。
凌波仙子がめちゃくちゃ強い。
戦闘シーンが曲芸に次ぐ曲芸なのでこちらも目が見たものに脳が追いつかない。投げ上げられた槍がありえない精度で適切な位置に打ち返されたり蹴り返されたりしていた。
歌えて踊れて曲芸もできないといけなくて、しかもちゃんとお化粧が乗るように美容にも気を遣わなくちゃいけなくて、俳優さんはめちゃくちゃ大変ですよね。
舞台の下で見てもなんだか発光してるみたいな感じがする。

めちゃくちゃ満足度の高いショーなんだけど、敢えてわがままを言うならお土産売り場でほしいものがなかったんですよ。トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団が履き古したトウシューズを売るように役者さんの身に付けてたグッズとか置いたら売れるんでは……と思ったりした。劇団がいろいろ入れ替わるからそういうのは難しいのかなぁ。

タイペイ・アイの獅子舞

獅子が客席まで来てくれます。

京劇の役者さんたち

第一部と第二部の間の休憩中のロビーにて。

ほんとうは客家花布などを売っている永楽布業商場の上の階にある劇場(大稻埕劇苑)の演劇も観てみたかったんだけど、それは今後の楽しみに取っておきたい。Faceboookページからポスターを見てみてほしい。メイクも衣装もかわいくて、なんだか楽しそうでしょう? でもこちらは外国人向けのチケット販売サイトには出ないみたいなんです。
たぶん演劇自体は言葉はわからなくても面白いと思うんだよね、ミュージカルみたいな感じだから。

春陽茶事

梅子緑茶(プラムグリーンティ)とわたし。

台北の隠れ家にひきこもる旅(4)台湾小吃にはハズレがないみたい

ごめんなさい。
ここで一度謝りたいんだけど、ひきこもる旅って書いた割に本当は結構出歩いたんだ。
でもさ、日本人って台湾に来たら九份(千と千尋の神隠しのモデルになった町のひとつと言われている)とか故宮博物院とか行くじゃない?
わたしはどっちも行かずに、ほとんどずっと迪化街周辺をふらふら歩いてるだけだから、相対的にはひきこもってると言ってもいいかなと思って。
要するにひきこもりたくなるようなホテルの快適さを言いたかったんだ。
シングルルームなのにベッドにいちいちよじ登る。
ベッドの頭側の壁は本棚になっていて、そこに飲み物などをちょっと置いておける。
客家花布のクッションをだっこして甘い飲み物を啜りながらバラエティ番組を見たり、ツイッターを眺めたり。そういうのが楽しい。

無精髭の大森さんは、フロントの前を通るたびに「はろー!」「ばいばい!」言ってくれる。
小さいカウンターに大森さんともうひとりの若者が二人でぎゅっと詰めて座って外帯(わいだい / お持ち帰り)した麺を啜りながら引き継ぎをやっていたりする。かわいい。

さて、食べ物のことを書きます。

評判の店は予習したけど、気楽なひとり旅なので適当に歩いてふらっと入った店で適当に注文することにした。
なにを食べてもだいたいおいしい。そのうえ安い。

台湾の朝食

豆乳のスープと肉まん。

これは朝食。
ラミネートされたメニューにホワイトボードマーカーで印をつけて注文できる。

ラミネートされたメニュー

なんと便利な! シャイで口下手なわたしに最適のシステムである。日本でも採用してほしい。

台湾は朝食専門の豆乳の店が多くて○○豆漿大王みたいな名前がついている。
この豆乳スープ「鹹豆漿(しぇんどうじゃん)」は思ったより薄味だった。
調味料を加えたほうがいいのかなあと思いながら取りに行くのも面倒でそのまま食べ切ってしまった。
肉まん(肉包)は皮のもっちり感がすごい。このままどこまでも埋まっていきたいような最高の感触だった。
肉まん中身抜き、みたいなメニューがあるのにも頷ける。
この鹹豆漿と肉包で40元(160円弱)です。

このパクチーがうまい2019

お魚のスープと温野菜。

こちらは行列ができてたスープとか麺の店「老阿伯胖魷焿」(読めない)。
わたしのようにニイハオとシェシェでなんとか乗り切ってるみんなは混んでたらどこに並んでいいかわからないはずなので店員さんに駆け寄って「ニーハオー! 我要内用(うぉやおねいよん)オーケー? メニュープリーズ!」とかなんとかウザめに自己主張して並ぶ場所を教えてもらってください。内用と外帯で並ぶ場所違うかもしれない。わたしは無駄に間違ったとこで待ってたかもしれない。
魚のスープは中からトロッとタレが出てくる。
あー、すき。パクチーが物足りない気もするけど、いや、むしろ敢えて抑えたこの繊細なバランスを評価したい。当方ひとりなので相席になりましたが、推定台湾人カップルが「ここどうぞ〜」という感じで招いてくれて、見知らぬお二人と額がぶつかりそうな距離でスープを啜りました。わたし台湾基準ではテーブルマナー悪いかもしれない…もしそうだったらごめん…とドキドキしながら食べました。
手元のレシートによると写真に写ってる食べ物は魚丸湯(60元)と燙青菜(35元)です。
台湾で野菜を食べる方法をぐぐりまくって「燙青菜」という言葉を覚え、これはぜひ実践しようと思って注文しましたが大正解です。カロリー高めになりがちな台湾ごはん、燙青菜のおかげで罪悪感がぐっと減ります。これから先も台湾で食べるときはひとまず食べたいもの一品に加えて燙青菜を頼むスタイルで行こうと思う。
参考:台湾で油がダメなら【燙青菜】がおススメ!サッパリ茹で野菜の種類は?

肉まん袋

中身の写真を撮り忘れたがわたしの多幸感はこのペンギンたちが完全に表現してくれている。

そしてまたしても肉まん。
この肉まん屋さん(明記包點)、閉店間際にわたしのためにレジをわざわざ開けてくれたみたいだった。なんかわたしみんなに迷惑かけてる気がするけどー! みんなやさしいー! 好き!!

2種類、たぶん包子の上ふたつを買ったんですが、椎茸の入ってるほうはぎゅっ! と旨味がきて部屋でかじりながらちょっと唸った。こちらも皮がもっちりしてた。

ところで、台湾の食べ物の中で唯一これは無理かな、と思っているのが臭豆腐(ちょーどうふ)だ。
去年来たときに永楽布業商場の一階で腐肉を茹でるような異臭を嗅いで何事かと思った。ここは衛生的に大丈夫なのか、と。大げさではなく、身の危険を感じるにおいだった。

でもいま思えばあれは臭豆腐だったのです。
二回目の台北でやっと臭豆腐という名前と臭豆腐そのものが結びつきました。
街のあちこちですごい臭気が漂い、そこに目をやると行列ができていて、人々が厚揚げ状の何かを食べている。
ちょっと待て。
並ぶほどうまいのかよ、臭豆腐とやらは!

迪化街のこじゃれた文具店でヒカキン寄りの星野源みたいな日本語ペラペラの店員さんと話したのだが、彼が
「臭豆腐を試してみてよ!」
と強く勧めてくれた。
「納豆みたいな感じ! 臭いすごいけど食べるとおいしい!」
「納豆は食べられるけど臭豆腐はちょっと……」
「たしかに日本人の友達にはテロリストの食べ物と言われました!」

わたしはそこまでひどいことを言うつもりはないが(すでに言った気もするが)自分から食べる気にはどうしてもなれない。
ただし、もしこの先台湾人の友達ができたり台湾通の友達ができたりしたら「いちばん美味しい臭豆腐の店」を教えてもらって挑戦してみようかな……。

205 words

こじゃれた文具店のヴィンテージ鉛筆削り展のようす。設計図(ポストカード)だけ見ると昔の兵器の設計図みたい。

台北の隠れ家にひきこもる旅(3)台北12月上旬なに着ようか問題

台北の冬は日本と同じくらいの防寒が必要らしい。
気温は台北の方が高いけれど、小雨が多くて寒さが身に染みるから。
そのうえ冬が短いために暖房設備を用意していない場所も多い。
むしろ日本よりも寒い。

以上のような内容を、格安航空券を購入した後に(ぐぐって)知りました。

ハッハー。面白くなってきたぞ。

前回の台北旅行は11月だったのだが、飛行機の中は冷房がガンガンにきいて上着を羽織っても膝の寒さが耐えがたく、現地についたら真夏の暑さで上着が邪魔になり、とはいえ飲食店は景気よくエアコンをフル稼働させるので上着が必要、帰りのフライトのためにカイロがほしいが台湾はほぼ夏だからドラッグストアで貼るカイロが見つけられず、かろうじて貼れないカイロを見つけハンカチに巻いてベルトのように腹に装備したら岡山空港の金属探知機にひっかかって貴金属の密輸を疑われスーツケースを開けてファンシーな色柄物だらけの荷物を丁寧に調べられる、というなかなか貴重な体験をした。恥ずかしかった。

それはさておき服の話です。

前回の反省から飛行機の中で凍えない服装を考えました。
日本と同じくらいの装備で行った方がいいという説を信じて、基本的には日本の(岡山の)12月の服装。
ネルシャツの上にセーター。
タイツと靴下を重ねて、だぼっとしたジーンズ。
上着は片面ボア片面キルティングのリバーシブル(ユニクロ)。
小さめのカイロを腰にひとつ。

これはタイガーエア搭乗装備として正解でした。
機内では上着は膝にかけ、暑くも寒くもない快適な温度。
むしろ岡山空港で搭乗を待っている間が寒かった。山陰から来るひと、岡山は南にあるから油断すると思うけど気をつけてほしい。(※ 東京付近の方には伝わりにくいかと思いますが、山陰から関空ではなく岡山に来て岡山空港から台湾に行くケースがある)
機内食を(LCCなので追加料金払って購入して)お腹に入れたのもよかったのかもしれない。お腹がすくと寒くなる。「蒸し鶏のネギ油ソースがけご飯」は多少脂っこいけど見た目よりだいぶおいしかったので食べた後では文句ないです! 機内でスパイスの香りがふわっと香り立った瞬間「あっ。すごい、もう台湾にいる!」って感じる。宇宙人のキャラクターがとてもかわいかったのでフォークとスプーンを持ち帰ってしまった。

タイガーエア機内食

事前予約した機内食。香りがすごい。ジュースとお菓子もセット。

さて、滞在2日目の朝から何を着たか。

台北12月上旬に適した服装の例

裏ボアと書いたけど表をボアにしても着られるぞ。

小雨が一瞬ぱらついた程度で天気がよく、温かったのでちょっとだけ軽装備になりました。
長袖Tシャツの上にネルのワンピース。下は前日と同じジーンズ。
リバーシブルの上着は歩いてると暑くなって脱いだりした。

雨はほんとうに少しだけだったけど、飲食店のひとが水を流して通路を洗っていることもあるので防水シューズは安心できてよかった。

ほかの観光客のみなさんが何を着ていたか、参考までに龍山寺の写真をご覧ください。

龍山寺

ツアーの団体さんも多くて超混んでた龍山寺。

ダウンジャケット率が高く、チェスターコート的なやつはめったに見かけない。
寒暖差があるから脱ぎ着しやすさ優先で。

わたしの行った12月上旬は小春日和だったけど、12月下旬や1月、2月は寒波が来て冷え込むこともあるらしいです。
台湾は軽食がとにかく安いけど、着るものは日本と同じようなものが欲しいと思ったら日本より高くつくので、重ね着できるように一枚多めに持っておくのが無難かもしれない。

ちなみに、わたくし、日本国内移動は家から駅まで自転車、そのあと電車とバスで空港に向かったわけですが、自転車区間のために手袋とマフラーと帽子を持っておりました。え? スーツケース? LCCサイズのスーツケースって100均の自転車ロープ1本(約2メートル)あれば自転車の小さい荷台に積めるんだよ! すごいでしょ!
手袋・マフラー・帽子は台北では必要なかったです。手袋はリバーシブルの内側になるポケットにぎゅっと詰め、マフラーと帽子はスーツケースにしまって宿に置いたままでした。

台北の隠れ家にひきこもる旅(2)タクシーに乗ってみた

順番は前後しますが建山ホテルにたどり着くまでのお話です。

今回の旅のメインイベントは到着したその日にタイペイ・アイで夜8時開演の伝統芸能ショーを見ること。
わりとぎりぎりのスケジュールを組んでしまった。
桃園空港に到着するのが17:30なのだ。
もしも入国審査の行列が長かったり万が一係員さんに囲まれて別室にご案内されてしまったら空港を出るまでに二、三時間かかるのではないか。
台北駅に行くには桃園機場捷運(桃園空港線)の直達(急行)に乗って36分。
台北駅から劇場は遠くないが、わたしのことだから道に迷う可能性もある。
とはいえ、ホテルに荷物を置いて身軽になりたいし、気温に合わせて着替えたい。
あれこれやっているとショーの最初からは見られないかも、まあいいや、ショーは2部構成だから途中から楽しめばいいじゃん、と覚悟を決めて臨んだ。

入国審査はあっけないほど短く、ほぼ待たずに通過できた。
両替の列も自分の前に2人ほどですぐ終わった。
手荷物は機内持ち込みだったので荷物を待つ必要もない。
人の流れに沿って桃園空港駅に向かい、妙に暑いプラットフォームで汗ばみながら10分ほど待って直達車に乗った。

ほぼ定刻に台北に着いた。開演には間に合いそうだが、体力温存と迷子防止のためホテルにはタクシーで行くことにした。台湾のタクシーは安全だし安いと前回の旅の現地ガイドさんが教えてくれたので。
タクシー乗り場には案内係の女性がいて、いきなり中国語で何か聞かれた。おっと。これは前回なかったパターン。大学の時に中国語の授業あったけど、にいはお、しえしえ、うぉうーら(おなかがすきました)以外ほぼほぼ忘れちゃったんだよね! 申し訳ない! 中国語がわからないのが伝わると “Which hotel ?” とかなんとかホテル名を聞かれた。いや、わたしの泊まるとこ高いホテルじゃないからホテル名だと伝わらないと思う。どうしよう。

“I want to go to the hotel in 迪化街(di hua jie).” と言ってみた。
でぃーふぁーじぇーのところ、ちゃんと抑揚をつけて。

女性の係員さんはタクシーの運転手さんに「迪化街行ってくれる?」というようなことを聞いているようだ。

通じとるじゃないかー!!
YouTubeで予習した甲斐があったぜ。

ふたりにガイドブックの地図を見てもらって、無事乗車できました。

【反省】
・行き先の名前(中国語のホテル名)
・中国語の住所
・地図

以上の三点はすぐ見せられるように紙を準備しておきましょう。
老眼のひともいらっしゃるので字も地図も大きめにわかりやすく!
(スマートフォンだとどうしても字が小さいので紙がいいです)

さてさて。
タクシーにはナビがついているので安心です。
運転手さんは英語の接客に慣れている人でした。
食べ物がなんでもおいしいから来たんだよって言いたくて、台湾料理の名前をいろいろ挙げてみたけどそっちはわたしの発音が悪くて通じなくて「ごめんね、おっちゃん英語あんま得意じゃなくてわかんなかった!」って言われた。いいんだよ、中国語で言ったつもりだったよ。あたい次に来るまでに料理の名前ちゃんと言えるように練習しとくね……。

降りる前に運転手さんに「帰りは空港まで電車ですか?」って聞かれて。
こう来ると「電車なんてやめときなよ。混むよ。帰りは疲れてるから絶対座りたいでしょ。ちょっと安くするから空港までタクシー乗ってよ!」って名刺渡されると思うじゃん。違うんだよ! 「あなたのホテルから駅までって実はそんなに遠くないから歩いて行くこともできますよ〜」って教えてくれた。ありがとうありがとう。ってか近場でごめーん! 超親切!
(おつりいりませんって言おうかと思っているうちになめらかにおつりを渡されてしまいました)

台北の隠れ家にひきこもる旅(1)隠れ家にチェックイン

わたしの人生初海外旅行だった前回の台北滞在で花布を買いに訪れた「迪化街(てきかがい / でぃーふぁーじぇ)」という町がちょっとよかった。
リノベーション建築におしゃれなカフェ。漢方薬局。ドライフルーツ。
迪化街付近にお手頃価格のおもしろそうなホテルがあったのでExpediaから予約してみた。

建山大旅社(じえんしゃんだーりうしゅー、みたいな発音のはず)

おわかりいただけただろうか。
ここは昔懐かしい「これぞ台湾!」を再現した宿なのだ。

タクシーから降りてちょっと迷いながら上を見上げると建山大旅社の看板が出ていた。
道で煙草を吸っている30歳前後の男性(無精髭を生やして煙草を吸っている30歳の大森南朋をイメージしてください)に「ジェンシャンホテル?」と声をかけられる。

え。なに怖い。逃げよ。

と思ってダッシュしかけたが、冷静に考えればホテルの人だ。忘れていた。そう。建山大旅社はホテルというよりもゲストハウスに近い価格帯の宿だからフロントのお兄さんが極端にカジュアルでもおかしくない。
フロントの大森さん(仮)にパスポートのコピーを見せて、部屋のキーをもらう。Wi-Fiのパスワードがカードに書いてあってなかなか気が利いてる(去年泊まった宿はフロントの横に書いてあるだけだったので、部屋に入ってからしまったー! と思って電話で聞いた。複雑なパスワードでなくてよかった)。夜9時以降はフロントが無人になるそうで、エントランスのドアの開け方について簡単な英語で説明を受けた。

建山大旅社ロビー

ホテルのロビー。複数人で泊まったら記念撮影不可避じゃろ!

さて。
部屋は5階だけど、エレベータはない。
まじかよ、と思ったが大森さんが部屋の前までスーツケースを運んでくれた。

部屋は期待以上におもしろい感じだった。すっごく狭いけど一人部屋なのに二段ベッド。というかロフトベッドの下が書斎みたいになってる。わかりやすい写真が撮れなかったのでExpediaからシングルルームの写真をご参照ください

注意:次の次の写真にわたしの美しい足が写っているので目が潰れそうなひとはそっ閉じプリーズ。

ロフトベッドの下

ベッドの下が書斎っぽくなってる。

ベッドにいるところ

おひとりで心ゆくまで足をぱたぱたしていただけます!

「台湾の冬は短すぎるためにエアコンには冷房の機能しかない」

という話を聞いて身構えていたのだが、ちゃんと暖房もついていた。
当然湯船はないけど安定して温水の出るシャワーがあるし、トイレも清潔だ。
拭いた紙はちゃんと便器に流せる。
タオルも用意されてるし歯ブラシも石鹸もシャンプーもあるし。
(パジャマはないけど外国のホテルってないのがわりと普通みたい。わたしはもこもこの冬パジャマを圧縮袋で薄くして持参しました)

駅から頑張れば歩ける距離(20〜30分くらい)で、こんなにフォトジェニックな内装を揃えてこのお値段なのだから良心的だ。多少粗いところがあっても「おもしろいんだから許す!」という気になる。

ただ、冷蔵庫は冷たい飲料を冷たく保つみたいな小型のものだった。あまりガンガン冷やせるタイプではないと思う。買ってきた米乳(書斎っぽい写真に置いてある飲み物。ピーナッツ味)を入れておく分には不足はなかったけど、夏にアイスを買ってきてシャワーの後に食べたいときにはちょっと困るかな? ま、いいじゃん。アイスは外で食べれば。コンビニも甘味屋も徒歩圏内なのだから。
ちなみに米乳は宿の斜め前の店で買ったものだが、わたしは中国語が話せないので「米乳、外帯(持ち帰り)」とメモに書いて注文した。「内用(ねいよん)=お召し上がり」「外帯(わいだい)=お持ち帰り」は頻繁に使います。テストに出ます。

出かけるときに大森さんにサクマドロップスを渡したら “Wow! Thank you!” とにっこり笑ってくれた。ぶっきらぼうに見えるかもしれないけど親切だし案外気さくなのでこれから建山大旅社に泊まるひとは髭面の大森南朋に睨まれても逃げなくて大丈夫です。

ところで2019年初夏に訪れたトルコのことを「うたとポルスカ」に寄稿しました。読んでね。