がらにもなく日焼けしている五月

もうすこしで買えたはずのカンパーニュがいつまでも恨めしく、元恋人の新居では歓迎されないかわりに邪険に扱われることもなく、サンダルのワゴンセールをながめて、サーフボードの立てかけられた古着屋でガネーシャのにおいを肺の底まで吸い込み、朽ち果てながら改築中の我が家、とりかえしのつかないこと、極小と極大の対比、あらゆるものが隅々まで官能性で充たされている。
 
 
男を借りると腕がかゆくなる。

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