RELOAD

ちかごろはほんとうにしょっちゅう高校の制服を着ていて目の前に本物の高校生が歩いていたりするとひやりとするものだが、他人はわたしの格好などさして気に留めてもいないものなのかもしれず。
 
河馬の仮面をかぶった恰幅のいい男。着物を着ている。近寄ってみると、恰幅がいいと見えたのはお腹まわりに詰め物をしているためらしい。手を突っ込む。掻き出す。砂がざらざらと落ちる。アスファルト色の砂だ。粒子が均一で細かいが砂鉄よりは粗い。
 
河馬男と一緒に走って逃げる。追いかけられる。なぜ追いかけられるのかよくわからない。なぜ逃げているのかわからない。物陰に身を潜めて、さっきの続きをする。残った砂をさらに掻き出すのだ。このあたりで、体型から周星馳だと気づく。
 
着いた先はバスセンター。香港へ飛べるだろうか。

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