投稿者「yukioi」のアーカイブ

句荘gucaとはなにか

米光:それこそカードゲームのショップみたいにさ。行ったことある? テーブルがあって、そこで遊べるの。カード買うついでに友達と会ったり、その場でチーム組んで4人で遊んだりできる。俳句もそういう場があるといいのにね。囲碁だったら碁会所でしょ?

佐藤:雀荘みたいな!

米光:クソウ!

guca2より

guca2での、米光一成さんへのインタビューの中で飛び出したことば、「クソウ」。

その、「クソウ」を実際にやってみよう、というイベントを企画しました。

ゲスト出演いただくのは、米光一成さん(ゲーム作家/ライター)、松本てふこさん(俳人)。
いわば、句荘の常連客(句鬼!?)的ポジション。
gucaメンバーからは、おーた(歌人/蔦系女子)&石原(俳人/廃人)。
お越しいただいたお客様全員(そう、これを読んでいるあなた!!)に一句ずつ投句していただき、実際に句会を行います。

句会とか行ったことないし…

という方。大丈夫です。
十分お楽しみいただけます! と自信をもって申し上げたい。

句荘にはオーナー兼店長がいて、初心者の方にもわかりやすく、俳句(句会)というゲームのしくみを説明します。
このオーナー兼店長が、サトウ(俳人/藻系女子/コスプレはじめました)。

どうかお気軽に、なじみのお店にふらっと立ち寄るみたいに、句荘gucaへお越しください。

電子書籍「期間限定短詩系女子マガジンguca2」発売記念イベント

句荘guca

出演;米光一成(ゲーム作家/ライター)
松本てふこ(俳人)
guca(太田ユリ・石原ユキオ・佐藤文香)

日時;7/17 18:00-20:00 (開場17:30)
場所;Neuro Cafe
(吉祥寺駅公園口から徒歩3分、武蔵野ビル7F)

参加費;1000円

※飲物は各自ご持参ください。

※先着30名!お申し込みはメールにて!

件名;「句荘guca」
本文;お名前、お電話番号、メールアドレス
をご記入の上、
tanshikeijoshiアットマークgmail.com 宛にお願いします。

受付当日受付と同時にお題が発表されます。みなさんに1句作っていただきます。
句会形式で、出演者5名が選句します。もちろん、トークもお楽しみいただけます。

句荘gucaフライヤー

週刊俳句10句競作★落選!!

とはいえ、選考過程がほんとうに楽しくて。
自分の書いたものを批評してもらえることはほんとうに稀なので、めちゃ刺激的でした。

★ 金賞銀賞およびオススメ作品が読める週刊俳句第219号

★ 応募作品一覧と、コメント欄での選考ライブ

拙作は 【18 マーベロン28】。

生涯一小娘(フィエット)!
ガーリッシュ万歳!!

(石原さんいいかげんおとなになってください。)

20コキュートス

悪魔は、噺をはじめる落語家のような滑らかな所作で翼を背中から下ろし、足下へ畳んだ。
黒いジャケットを脱ぐと同時に雲がたちこめていた空はすうっと晴れわたり、姿を現した銀河はけぶるなんてものじゃなく、スワロフスキーのショーウインドウなみにぎらんぎらん瞬いている。
 
 
いつ逢へば河いつ逢へば天の川  田中亜美『新撰21』より
 
 
わたしは寝袋から出した手を伸ばし、オーケストラに指揮するみたいに揺れる尻尾を掴んでみた。

ぎくん。

一瞬の硬直。
その後、すぐに尻尾はやわらかく動き始めた。まるでなにもなかったかのように。

「起きていたのか」
「ごめんなさい」
「謝るな。余計不愉快だ」

角がひっこんでる。耳のとんがりがまるまっている。
血の気のない頬がいっそう青く見えるが、それは悪魔らしさというより貧血のひとの顔色だ。
肩に手を当てて首の骨を鳴らす姿は、ごく普通の、生活につかれた勤め人のように見える。

「目的地まであと20コキュートス」
「それって遠いの」
「きみの体重が林檎9個分軽ければ一晩で飛べる。いかんせんわたしも身体にガタがきてるからな」
「ちょっとぐらい肉がついてるほうがみりょくてきなんだよ」
「その通りだ。じつに美味そうに見える。ふとももから下を腹の中におさめてから飛ぶかな」
「ふーん……」
「手を離せ、ミニ豚」

わたしは再び寝袋の中に手をしまって胸の上で組んだ。
むかし飼ってた猫も、あんなふうにしゅっとした尻尾してたっけ。

「おやすみなさい」

悪魔は小さな声で、「おやすみ」とこたえた。

MOCA

蜜柑転がりやまぬ現代美術館

手袋の下は指輪のかたさかな

卒業証書出したらからっぽのかばん

たんぽぽや小倉少年鑑別所

領空に虻のきている真昼かな

初夏の小暗き車庫に一輪車

しごと用携帯電話ゆずの花

六月は彼氏が増えすぎてこまる

白薔薇やピアノ教室経営危機

薔薇を噛んでも悪い子になれません
 
 
 

逸 第28号(平成22年12月31日発行)掲載

幻の電子書籍『俳句ホステス』puboo版販売開始のおしらせ

こんな雑な本見たことない!
俳句・俳句未満の言葉・短歌が渾然とした落書き入り電書。
忘れた頃にひょっこりpubooに登場しました。

■あれ?俳句ホステスってなんだったっけ?
 ……という方のための俳句ホステス紹介ページ
・【電書フリマZ販売書籍紹介】『俳句ホステス』(ねこの森に帰る) [1]
・俳句ホステス 石原ユキオ(路地裏日記) [2]
・交差点―石原ユキオ『俳句ホステス』評―(週刊俳句) [3]
・石原ユキオの電子書籍発売のご案内by guca(週刊俳句) [4]
・2010年11月21日(日)(ogihara.com) [5]
・俳句ホステス(無門日記) [6]
 
 
 
ご購入はこちら [7]から♪
(ご購入の際には、pubooへの登録が必要です。)
 
 
 
 
 ★
 
なお、パソコンは持っているけどネット通販が苦手だ、という方のために、はんぶんアナログっぽい方法もご用意しました。

(1)ishiharayukio@gmail.comに、件名を「俳句ホステス購入希望」としてメールを送信してください。

(2)『俳句ホステス』(PDF)が添付ファイルで届きます。(内容はpuboo版と同じです)メール本文に石原の住所が書いてあります。
 ※万が一、一週間以内に返信がない場合には、この記事にコメント欄にお知らせください。

(3)メール本文の住所に、50円切手4枚を郵送してください。住所・氏名と、お手数ですが購入の際のメールアドレスをかならずご記入ください。

(4)しばらくしたら落書き入りのハガキが届くかもしれません。

 ★

よくある質問

Q:電子書籍って何ですか?
A:パソコンやスマートフォン(iPhoneやAndroid携帯)などで読む本のことです。会議資料がPDFファイルになっていることがありますが、それと同じです。プリントアウトして読むこともできます。pubooで販売している『俳句ホステス』はPDFとePubという二つの形式のファイルをダウンロードできます。

 
 
 
 

※2011年8月2日、紹介ページを追加しました。

[1] http://d.hatena.ne.jp/sasakiarara/20101107/1289137391
[2] http://blog.livedoor.jp/xxrojiuraxx/archives/51116170.html
[3] http://weekly-haiku.blogspot.com/2011/04/blog-post_24.html
[4] http://weekly-haiku.blogspot.com/2010/11/blog-post_14.html
[5] http://ogihara.cocolog-nifty.com/biscuit/2010/11/20101121-9dca.html
[6] http://blog.livedoor.jp/mumon1/archives/51645912.html
[7] http://p.booklog.jp/book/16055/

最近読んだのは

倉橋由美子『聖少女』
北野勇作『メイド・ロード・リロード』
森奈津子『先輩と私』
 
図らずも、「書くこと」について書かれた小説ばかりです。
 
北野勇作さんの小説を読むのは『かめくん』『どろんころんど』に続いて三冊目。
どの作品にも、ひっくり返ったカメが空中で足をばたつかせてもがくような悲しさと可笑しさがある。
『どろんころんど』にはカタルシスがあったけれど、
『メイド・ロード・リロード』は出口がなさすぎてちょっと苦手。
 
 ★

先日、guca [1]メンバーで、
男のひとから指輪をいただくことについて話しました。
わたしは指輪をもらったことがありません。
ネックレスやペンダント、チョーカーの類ならばあります。

いちばん痺れたのは、

「ガラス玉だよ。君が負担に思わないものがいいと思って」

と言って、白鳥の刻印されたネックレスをもらったときでしょうか。
あれは嬉しかった。
わたしの人生にそんなハーレクインな瞬間が訪れるとは夢にも思わなかったので。
真顔でそんな台詞が吐けるって相当なものです。もちろん誉めてます。最高です。
 
※誕生日が近いからといって、プレゼントを要求しているわけではありません。
 
↑強調。
 
 
人生にスペクタクルを求めると、ふつうの幸せが逃げてゆくようです。
 
でもさ、
キアヌ・リーブスとゲイリー・オールドマンを並べられて、
どっちか選べっつったら、断然ゲイリー・オールドマンじゃない?!
もしくはアンソニー・ホプキンスじゃない?!
 
キラキラした目で見られたら目ん玉えぐりたくなるもの。
これはもう、仕方がないのだと思う。
 
こういう間違った方向にドリーミーな部分をかわいそうに思ったり、救い出したいと思ったりしてしまうタイプの男性とは、一生かかっても歩み寄れないのでしょう。
 
 
嗚呼。

 
 

[1] http://guca-love.blogspot.com/

むずかしいところだ

「きみ……○○かね……○○してくれたまえ……」といった話し方をするひとと交流があるのだがときどき混じる関西弁とどっちが冗談なのかはかりかねている。
電車の中に中学生になりたての小学六年生みたいな女子が、よりこどもっぽい友達と一緒に乗っていて、こどもっぽくない方はBガール的に肩のずり落ちたTシャツにショートパンツだったのだが、春は名のみの寒さで腕にびっしり鳥肌が立っていてむしろ赤いぶつぶつになっていて、若々しくて、それはちっともうらやましくない。
蛍光灯のひっぱり紐に猫。定期入れに猫。台所で足下にからみつく猫。鳴き交わすとわたしも猫。
婚活している。意識の上では、つねに。
布団の上が本だらけで安眠できない。
ラムコークと呼んでもキューバリバーと呼んでも小児用風邪シロップの味にしか思えなくて、ちゃんとバーテンさんに作ってもらったら違うものができるんだっけ。こういう味でいいんだっけ。よくわからない。
心身のバランスを取るために血みどろの映画が見たい。

ご連絡

ここのところブログよりもっぱらtwitterを更新していましたが、
震災後、twitterが重要な情報源になっているようなので使用を自粛してます。
岡山は無事です。
下手に動くと邪魔になると思うので、基本的に、ふだん通りの生活をします。
本気でやってるひとには申し訳ないけど、街頭募金は方法として信用できないから無視してる。

guca1リリース!

guca1表紙

期間限定短詩系女子ユニットguca(グーカ)のほんが出ます。
電子書籍です。

詳細はgucaのブログにてご覧いただけます

わたくし石原がこのほんで何をしているかというと、
歌人の山田航さんが短歌と4コマ漫画についてのコラムを書いてくださったすぐ後に、山田さんの短歌を4コマ漫画化するという暴挙に出ました。

tanma01.jpg

12月5日の文学フリマでは、屋上キングダムのブースでお買い求めいただけます。
王国のみなさま、ありがとう!!
guca代表兼敏腕販売員(太田ユリ)が出向しております。
guca1は300円ですが、
クールビューティ太田ユリの、
貴重なスマイルがもれなくついてくるんですよ奥さん!
(おおおおおー)

あ、そうそう。
万が一、gucaメンバーに原稿依頼をしたくなったら
会場のユリちゃんに
(怖がらないで。大丈夫です。ユリちゃんは噛みません。引っ掻きません。火を吹いたりしません)
気軽にお声がけくださいね。

通販は例によって準備中なので(すみません。がんばります)ぜひこの機会にお求めください。