三谷と花粉症の後遺症

三谷。お元気ですか、三谷。リプレイス屋さんの三谷。三谷が入れ替えたPCは特に目立った問題もなく月曜日から金曜日までさくさく働いています。私はもうあなたをMOBにたとえたりはしないのです。いまやオンラインゲームへの情熱も冷めてしまった。まるで日向に置かれた蛍光ペンのメモ書きみたいに、薄れて、消えかけて、ねえ三谷、私なら蛍光ペンで遺書を書く。そしてあなたへの愛も。愛だって。うける。まじうけるし、って言ってみようか中学生の女の子みたいに。隣にあったビルがなくなって更地。雨が降ったら大きな水たまりができました。そこへ桜紅葉がどんどん溜まって、溜まりながら朽ちていく。かさぶたに似ています。赤茶色の薄片でふさがれた窪み。私にはそんな傷があったはずだ。右膝の内側に、メスで正確に抉られた一区画。もうかさぶたはありません。でも凹んでるし色が違うからすぐわかるはずだ。そこを分譲するよ、三谷。所有してみればいい。日あたりは悪い。そんなところがまた愛おしいと、あなたはきっと、思うはずです。

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