今回のトークショーゲストはドキュメンタリー作家で『童貞。をプロデュース』の監督である、松江哲明さん。壇上に上がる前、松江さんから福間監督は「『岡山の娘』は童貞っぽい映画ですね。」と言われ、「そうだね!」と笑顔。

さて、そんな松江さんから出た『岡山の娘』の冒頭、四人の女の子が横一列に並ぶショットはどのように撮ったのか?という質問に、監督からは意外な答えが返ってきます。

「実はあのカットはね、本番前、よーいハイッていうスタートの前の部分でね・・・」

松江さんは思わず「えーっ!そうなんですか!」とびっくり。続いて、「これは絶対ヴィデオでないと撮れない映画でしたね。ヴィデオだとこんなに自由な編集ができて、表現が広がるんですね。」とおっしゃり、話題はこれまでのトークショーでも度々語られてきたフィルム→ヴィデオ議論へ。

「毎日56分(実は、16ギガと8ギガのP2カードで、40分+20分)は、カメラを回そうと思った。」と、また新たな撮影風景が監督から明かされ、できるだけ多くの素材を集めようという現場での監督の貪欲さを垣間見るエピソードも語られました。

この日、トークショーも盛り上がるにつれ、福間監督は「映画をつくること」に対する情熱をこんな風に語りました。

「最初は裸も無し、絡みも無しってことでちょっとがっかりしたんだけど、セックスしなくたってエッチに撮ろうって。恋に落ちたりなんかしないで欲しいっていうのもあるし。恋なんかしない前の女の子を見つめていたいっていうかね。童貞でもエッチなんだっていう・・・」

松江さん評の「童貞」は監督お気に入りの『岡山の娘』裏キャッチコピーとして使えそうです。

やがて、監督の口からはこんな格言が。

「カメラがあって、女の子がいて、音楽があって、低予算で、90分あれば、おもしろい映画ができる!」

壇上から降りた監督は「今日が一番ざっくばらんに話したかもね。」とハニカミながらぽつりと呟いていました。

本格的に寒い日が続いていますが、ご来場の皆さまには、監督一同、心より感謝しております。また風邪気味だとおっしゃっていたゲストの松江哲明さん、どうぞご養生なさってください。お大事に・・・

宣伝スタッフ 河野まりえ