みなさまお元気で新しい年をお迎えのことと思います。
『岡山の娘』の2009年は、横浜は黄金町でスタートを切りました。
1月10日土曜日。
前日の寒波到来で、晴れているものの関東は冷たい風が吹いています。
京浜急行線の黄金町駅から歩いて3分のところにあるシネマ・ジャック&ベティ。
映画好きなら誰もが知っている横浜の老舗映画館です。
ここはシネマ・ジャックとシネマ・ベティの二つがあります。
『岡山の娘』はタイトルにふさわしく「ベティ」の方で、1月23日までの2週間、毎日16時10分から上映されます。
ちなみに『岡山の娘』は、アレックス・コックス監督の新作『サーチャーズ 2.0』とミシェル・ゴンドリー監督の新作『僕らのミライへ逆回転』にはさまれての上映です。
そして、すでにお知らせしているように、監督とゲストとのトークショーも4回やります。

さて、初日10日のゲストは、東中野にも来ていただいた詩人の三角みづ紀さん。
福間監督が三角さんを紹介したあと、三角さんは自身の詩をふたつ朗読した。
『岡山の娘』のなかで使われた「あまのがわ」と「ひかりの先」。今回は東中野のときとちがって音楽なしでの朗読。やわらかく透き通った三角さんの声は、客席の耳をひとつにして、大きな拍手を受けた。
そして、三角さんが用意してきた監督への質問。
そのひとつ。映画のなかで詩人の北川透さんが「弱い心」について語ったことにふれて、
「わたしは自分が弱いから、強くならなければいけないと思っていたけど、この北川さんの言葉で、そうか、弱くていいんだ、と思えてうれしかった」と。
この場面は、たまたま北川さんが岡山で朗読するときに、カメラテストをかねて撮影させてもらったそうだ。
そこで監督は、北川さんが語った「いま表現に必要なのは、弱い心ではないか」ということが、この映画の核になっていると話した。

シネマ・ベティは広いので、人で埋まったという印象にはならない初日ではありましたが、トークのあとの観客の方の顔はいちように満足げで、スタッフとしてはうれしい横浜第一日目となりました。

横浜近隣の方、東京で見逃した方、もう一度見たかった方、そしてこのブログを見て興味を持ってくださった方、どうぞジャック&ベティにいらしてください!

宣伝スタッフ おかやまメリー