上映2日目の11月16日は、「レイトショーの日曜日はきびしい」に追い討ちをかけるような小雨のぱらつく曇天。しかし午後8時30分、「ポレポレ東中野」の前は明るい。整理券と引き換えて「岡山ミニみやげ」を手にした人たちが笑顔で開場を待っている。
今日のトークゲストは『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』が大ヒットしている若松孝二監督。福間監督が到着すると、若松監督はすでにロビーに待機していた。かつての弟子に「観客を迎えるのはこういうことだ」と態度で示すように。
9時、支配人の大槻さんの司会でトークが始まった。若松監督のメッセージは熱い。その温度は場内に浸透してゆく。「現実の世界で警察を殺したらすぐに刑務所だけど、映画の中なら100人殺したっていいんだ。オレはそうやって映画を作ってきた」
60年代、ピンク映画に革命を起こし、72歳のいま、2年をかけて作り上げた『連合赤軍』を引っさげて、文字通り世界に立ち向かう。
「オレも福間君もこれからまだまだ映画を作りたいんだ。だから皆さん、みんなに声かけて『岡山の娘』を盛り上げてやってくれ」
アンパンマンとヤクザが同居するようなこの大監督のあたたかい言葉。
若松監督、ありがとうございました。
宣伝スタッフ Antony