11月22日土曜日。3連休の初日ということもあってか、館内は補助席も出てほぼ満席。宣伝スタッフにとって、うれしいうれしい光景です!

今日のゲストは原將人監督。1968年、高校生のときに撮った『おかしさに彩られた悲しみのバラード』が、草月フィルムフェスティバルでグランプリを受賞して当時の高校生に映画製作ブームを巻き起こした人である。福間監督とはそのころ出会っている。原監督が初の劇場映画『20世紀ノスタルジア』(広末涼子のデビュー作)を完成させたのち、福間監督の前作『急にたどりついてしまう』に飲み屋のマスター役で出演してもらったといういきさつがある。

『岡山の娘』の冒頭、ドキュメンタリー的に「娘」たちへのインタビューから入って、ヒロインへのインタビューに続いてドラマが始まっていくところに、まず惹きつけられたと原監督は言う。そして、自分だったらミュージカルシーンにするだろうところを、福間監督は詩を朗読させるシーンにして、この映画をミュージカルならぬポエティカルにしている。そこに『岡山の娘』の新しさがあると語った。

映画をとおして出会った40年の時間ののちに、お互いにジル・ドゥルーズの『シネマ1』『シネマ2』から大きな刺激を受け取っている二人の監督。終わらないトークは、時間切れとなって大拍手を受けた。

なんと、このあと二人は劇場近くの銭湯に直行! 

トークはお湯の中でさらに熱が増したことだろう。かつて東中野に住んでいた原監督がよく通ったというその銭湯の主人に「久しぶりだねえ」と声をかけられたそうだ。

原監督の新作『あなたにゐてほしい』は、来年公開予定です。

宣伝スタッフ Antony