上映が始まって9日目、11月23日(日)。『岡山の娘』は二度目の日曜日を迎えた。

昨夜のオールナイトの疲れも知らぬ福間監督は、いまポレポレ東中野で上映中の『小梅姐さん』を鑑賞。CDまで買って、炭坑節を口ずさみながら外に出ると、ちょうど今日のトークゲストの切通理作さんがやって来られた。

昨日のオールナイトで『急にたどりついてしまう』を見てくださった切通さん。外のベンチに座るなり「いやー、なつかしかったですねえ!」。野外での舞踏シーンに、切通さんは出演しているのだ。

あれから13年。評論家として着実に話題の本を出してきた切通さんの最新刊は、『増補決定版 宮崎駿の<世界>』。2001年にちくま新書で出版されサントリー学芸賞を受賞したものを大幅改稿し、『崖の上のポニョ』までの新作について書き下ろした600ページを越える文庫決定版である。

さて、舞台に上がった切通さんは、活発に質問と感想を語ってくれた。。

その1 福間さんが『急にたどりついてしまう』を撮ったあと、ある対談で「自分はフィルムからヴィデオに移行することはない」と断言したが、今回ヴィデオなのは?

その2 『岡山の娘』にはどこにたどりついてもいい自由さがあって、そういうところがとてもいい。

などなどに対して監督は「たとえば、この映画のヒロインみづきを演じた西脇裕美さんがみづきになってゆく過程。あらゆることにおいて、結果ではなくその過程、成ってゆくこと。そのおもしろさを見つめることに、自分の表現の根っこがあるような気がする」と結んだ。この言葉は『岡山の娘』を読み解くカギにもなっているように思える。

切通さん、どうもありがとうございました。

ところで、このブログの「ニュース」でも告知していますが、トークショーの追加が決定しました。

11月30日(日)には、『童貞。をプロデュース』の監督松江哲明さんを、

12月2日(火)には、『感染列島』の公開が間近の監督瀬々敬久さんをゲストにお招きして福間監督とのトークを行ないます。

ぜひご来場ください。お待ちしています!

宣伝スタッフ おてもやん